最後の安倍内閣の改造、13人も初入閣者、70歳を超えたのが4人もいる。在庫整理か、退職祝いなのか??マスコミの眼は小泉進次郎に注がれ、目くらましの役割を演じている。その上、育児休暇を取るかと取らないかの話題だ。オーストラリアでは首相が産休も育休も取っている。環境大臣が育休を取ることが当たり前にならないと、サラリーマンはなかなか育休が取れない。
今度の改造で私が注目するのは茂木俊充の外相だ。今の日本にとって、外交ほど重要なことはない。安倍首相になってからどのくらい税金使って政府専用機で外国へ出かけたか、歴代内閣では飛び抜けている。ところが成果はこれまでTPPぐらいだ。拉致被害者問題、北方4島問題は全く袋小路に陥ってしまっている。
私が国際労働財団在職時、小泉内閣が発足し、行財政改革が政策の目玉で、その中心は郵政改革であったが、補助金の整理も大々的に行われ、わが財団も厚生労働省の補助金を受けている関係で、何とかしなくてはと思い、当時自民党の外交政策委員会長であった茂木氏に面会し、補助金(ODA)の使い道は途上国の労働組合の幹部を招待し、日本で研修させていること、既に2000人も実績があり、その中から大統領や国会議員を輩出して親日政治家を増やしていることを説明した。茂木氏はODAの使い道としてソフト面の効率の良さを理解しており、当時のインフラ等ハード主体のODAを持論とする政治家の中で、ユニークな存在であった。彼は応援するのでしっかりやってくれと励ましてくれた。
彼の経歴はハーバート大学院留学後、マッキンゼーで実務をやってから国会議員になった。国際的な視野も広く、日米貿易交渉をまとめてきており、その外交手腕に注目したい。