コロナ都内の感染者5000人超え、昭島の感染者も初めて20人を超えた。外には一歩も出ず、女子ゴルフ決勝ラウンドをテレビ観戦となった。
前半、優勝を争う最終組ネリー・コルダ、リディア・コは緊張のせいか、能面のような表情でロボットのような正確なショットでリードを保ち、稲見との差は5アンダー、この二人の優勝争いかと思えた。人間ロボットに割りこんだのがインドのアショックで母親がキャディをつとめ、世界ランク200位ながら強気のパットで一歩も引かなかった。コルダは7番のパー3でグリーン回りの寄せを2回も失敗し、ダボ、人間に戻った。
稲見萌寧は後半に入ると、ショットは2回ミスをしたがパットが入り出し、猛チャージ17番まで5バーディでいつの間にか17アンダー、トップに並んだ。惜しむらくは、18番セカンドショット、アイアンを使わずユーティティでバンカーのあごに直撃、ボギーとし、16アンダーで終了。稲見の追撃にコルダもコも意識したのか18番でバーディが取れず、17アンダー、16アンダーで終了。
稲見とコは初めて銀と銅のメダルを争うプレーオフに、舞台は18番ホールへ。後半猛チャージの稲見は好調ドライバーショットはフェアウェイをキープ、コは後半、ドライバーが右にそれることがあり、プレーオフでは右のバンカーに入れてしまった。グリーンの手前に池があり、グリーンを狙わず花道へ出した。稲見は今度はアイアンできっちりパーオン、コも花道から2mぐらいに寄せたが、やはり、緊張したのかパーパットが入らず。稲見の銀メダルが確定した。
コルダは2R(セカンドラウンド)の9アンダーの貯蓄が効いた。最終ラウンド、コルダは2アンダーに対し、稲見やコは6アンダーで追い上げ、コルダは優勝を意識してかなり精神面で緊張していたことが判る。もし、稲見が本戦18番でバンカーに入れず、パーでまとめ17アンダーでコルダと金メダルを争うプレーオフとなったら、精神面で強い稲見(下記談話)に充分チャンスがあった。
それにしても22歳の稲見萌寧、同世代の全英女子オープン制覇の渋野や全米女子オープン制覇の笹生に続き、日本の女子ゴルフの強さを世界に示した。19日から始まる全英女子オープンも大いに期待したい。
稲見萌寧の談話
「日の丸を背負って、メダル獲得。ゴルフでは初めてのことです。私の人生で一番名誉なことだし思います。重大な任務を果たせて、本当に良かった。プレーオフは勝率100%ですし、やると決まった時から、勝ちに行こうという気持ちです。銀メダルの要因は、やはり後半でパッティングの調子がとても良くなってきたことでしょう。振り返れば、(東京オリンピックが1年延期で)出場できたことが奇跡のようでした。現地で応援してくださった皆さん、またテレビ観戦で応援してくださった皆さん、ありがとうございます。(応援が)最後の力になりました」