アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

二足歩行ロボットに乗せた夢

2010年11月22日 | 高専生活
今年のロボコンのテーマは「ロボ力車(りきしゃ)」。一番素直な考え方は、人が乗った台車を、ロボットに引かせることである。

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…でもね。やっぱりどうせ二足歩行ロボットに運んでもらうんだったら、乗り込みたい。ガンダム、イングラム、ガンバスター、エヴァンゲリオン…というイメージは、すぐ浮かぶと思うの。やっぱり幼いころから繰り返し、形を変えて叩き込まれてきた「夢」だから。

作るのは難しいだろうし、それを安定して動かすってのはすごく難しい。けれども「ここにこだわりたい」というポリシーをとことん貫いて、現実のものにしてしまうエネルギーと技術…これが、「高専魂」(^-^)

そういう意味で、関東甲信越地区で見たマシンの中で、私のイチオシはVoiture(群馬高専)。スピードはないから優勝できないのはわかってた。でも期待にたがわぬ安定走行、全国大会でもほんとにかっこよかったよ。シンプルなフォルムと輝き、合体するときの動き、操作性、すべて美しい。そして、エキシビジョンでメタボなおじさんを乗せても(^^;; びくともしない信頼感。

しかしそのVoitureはかろうじて特別賞(安川電機)を取ったのみ。どんどん驚きのマシンが出てきて、ハイレベルな展開の全国大会となった。

Voitureタイプのマシンとして、並んでいたのは「Earl Quis(=歩く椅子、八戸高専)」。これはVoitureよりはるかにでかい。でかいけどVoitureより速い。シンプルな美しさの面で私の好みは圧倒的にVoitureだが、またろうによれば、ガンダム好きにはEarl Quisはたまらんだろうとのこと。「まさにモビルスーツ」。

デザインだけではなくてこのマシンの特徴は横揺れの吸収。二足歩行なので、足回りからいうとかなり左右にゆさゆさとしてしまうが、座面はその逆に揺れて、外からみるとどうなっちゃってるんだろうというくらい揺れて見えるんだけど、驚異の乗り心地を実現しているのだとか(エキシビションでこのマシンに乗ったアナウンサー談)。

そして、地区大会で一番度肝を抜かれたメカといえば、風車型の「歓声! Moment(産技高専荒川)」だが、今回なんといってもびっくりしたのは、鍵のお化けみたいな「隼(奈良高専)」。みんな、鍵を鍵穴に通すところで苦労しているわけだけど、このマシンは発想大転換。

まず「往き」のときにマシンが展開して、ピタリ計算された位置に鍵を差し出した格好で止まる。そのでかい鍵のお化けを置き去りにして二足ロボット本体は先へ進み(ルール上、マシン分離はあり)、人間を連れて、復路をやってくる…とおりすがりに、きちっとセット済みの鍵からぶら下がったパーツをがちょんと引けば、確実に鍵を通せるというわけ。えーっ、こんなのあり!? というインパクトのある見た目と、光るアイディア、そしてなんとスピードの方もすばらしく、一回戦22秒、二回戦22秒という安定した最速タイムを叩き出した。

たぶん、22秒というのはある意味「限界」で、この壁を超えたチームは今回存在しなかった。アイディアとスピードと安定感を備えたこのマシンが優勝してしまえば、もしかしたら優勝とロボコン大賞をダブルでかっさらっていたかもしれない。ところが優勝はここではない。三回戦、相手チームが22秒!! を叩き出したときこちらは25秒で負けてしまった。えーっ!! 一瞬のミスが勝敗を分ける。スピード勝負も熾烈になってきた。

この相手チームはRose Road(鹿児島高専)、結果的に優勝したチームだが、二回戦では38秒だった(それだってめっちゃ速いのだが)。各マシンは毎回同じタイムが出せるとも限らないので、どのタイムを出したときの相手が誰だったのか、偶然によってもどんどん勝者は入れ替わっていく。

Rose Roadは準決勝のとき、リトライがあって41秒、でもそのときは相手も一失があって42秒(!) 決勝戦もほんとう~にきわどいスピード勝負だった。相手もスピードに自信があるわけで、勝ちにいくなら慎重にばかりしていていいわけはないが、もちろん焦ってはいけない。パイロンにぶつかりそうになったとき、早めにあきらめて立て直しにかかったのが好判断で、それだともう勝てないのではと思われた瞬間、相手が鍵のところで手間取り、きわどく逆転した。自己ベストではない28秒。要は相手より一瞬でも速ければ勝ちなのだ。

つまり、メカの設計・製造・調整はもちろんのこと、走らせる前のちょっとした置き方であれ、操縦者の技術、一瞬の判断などすべての総合なのだ、タイムという結果は。結局、第一シードが優勝し、第二シードが準優勝。偶然のように見える勝負の積み重ねで、このような地区予選タイムどおりの結果になってしまうことに驚く。

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6 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-11-22 09:12:59
テレビ放送、12月4日ですね!
昨夜NHKテレビをつけっぱなしにしていたらちょっと予告していたので、アンダンテさん親子のことを思い出して、絶対見なきゃと思いました。
なかなか優秀、ユニークなマシーンが登場するようで、今から楽しみにしてます。
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> Unknownさんへ (アンダンテ)
2010-11-22 20:56:43
Unknownさん、ありがとうございます(^^)
なんとなく、私の知ってる方の、ただのHN書き忘れのような気がしなくもないですが。
一回分で書ききれなかったので、明日続きの話を。
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Unknown (私はタワシ)
2010-11-22 22:09:26
あ。ごめんなさい。
Unknown になっちゃっていましたか?
上のコメを書いたのは私です・・・
いつも名前は入力しなくてもPCが記憶してくれていて自動的に表記されるんですが・・・
今回は無記名のままだったみたいですね。
ひとえに確認しない私が悪いんですが・・・
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Unknown (shiitan)
2010-11-23 13:01:16
あ、TVで観たことあります!
いつか夜中に何気なくTVつけたら、多分この全国大会であろう放送をしていて、内容はよくわからないけれど、高専生が必死にロボットを動かしている様子に釘付けになりました。

今年も12月の放送、必ず見たいと思います!!
ロボットのことがわからなくても、とても面白いですよね!
返信する
> 私はタワシさんへ (アンダンテ)
2010-11-23 23:25:11
やっぱりタワシさんだ~(^-^)
なんかそんな感じしてました。
ロボコンおもしろいです。またろうが参加しなくなってもやっぱり見ると思うな。
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> shiitanさんへ (アンダンテ)
2010-11-23 23:28:47
青春のひとつの形というか。
野球知らなくても甲子園みたら盛り上がるみたいな感じ(?)

私もメカわからないけど、発想は楽しめますよね~
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