神が宿ると人々から崇められていた石を棄て、祠を壊したのは仕事の為で他意はない。それ故に仕事仲間はいちいち気にしていられるかと強気だったが、日が経つにつれて徐々に覇気を失い、しまいには神社や寺に次々とお祓いを片っ端から頼みはじめた。
その時点であいつは気付くべきだったのだ。神は、正確には神に対する畏れは、他ならぬ己自身の裡にあったのだと。
ただし、それに気付いたときには全てが手遅れだった。
あいつだけではなく、俺自身も。
その時点であいつは気付くべきだったのだ。神は、正確には神に対する畏れは、他ならぬ己自身の裡にあったのだと。
ただし、それに気付いたときには全てが手遅れだった。
あいつだけではなく、俺自身も。