カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

親迎

2016-12-21 22:00:13 | 字書きさんにお題出してみったー
たかあきさん、『黄昏』を舞台に、『銀色』と『謎解き』と『芳香』の内二つをテーマにして話を書いてみませんか。

 いつの間にやら街に黄昏が蔓延る時間となっていたが、自分の記憶がどれだけ虫食い状態になっているかを初めて自覚した私は呆然とするばかりだった。だから再び部屋の扉が開いた時にもどうせ先生だろうと無視したが、次の瞬間に鼻腔が捉えた香りで反射的に顔を上げる。すると先生とよく似た顔をした男は笑顔で私に向かって手を差し出しながら、迎えに来たよと言った。
コメント