たかあきで【財布の中身】というテーマで創作してください。
結局のところ自分の父と家族は正しかったのだろうと、貧乏神官はたまに思うことがある。自分はともかく、自分の大事な人にひもじい思いをさせたくはないと思うのはごく自然な感情だ。だが、自分はそのひもじさですら越えた場所で成立する信仰を手に入れ、それに殉じると自ら決めた。決めた筈だったと思う。琥珀亭の料理を目の前にすると途端にその自信が揺らぐのは、きっと修行不足の故だろうそうに違いないと。
結局のところ自分の父と家族は正しかったのだろうと、貧乏神官はたまに思うことがある。自分はともかく、自分の大事な人にひもじい思いをさせたくはないと思うのはごく自然な感情だ。だが、自分はそのひもじさですら越えた場所で成立する信仰を手に入れ、それに殉じると自ら決めた。決めた筈だったと思う。琥珀亭の料理を目の前にすると途端にその自信が揺らぐのは、きっと修行不足の故だろうそうに違いないと。