夏の暑い間はエアコンのある部屋で寝ているので気が付くと寝室が訳の分からない物置に成り果てる。そんな訳で秋に荷物を片付けるのだが、隠した覚えのない高額なへそくりが発見できたのはともかく、刃の部分が赤黒く錆び付いた見覚えのない包丁が発掘されたのは一体どういう理由だろう。
夏の暑い間はエアコンのある部屋で寝ているので気が付くと寝室が訳の分からない物置に成り果てる。そんな訳で秋に荷物を片付けるのだが、隠した覚えのない高額なへそくりが発見できたのはともかく、刃の部分が赤黒く錆び付いた見覚えのない包丁が発掘されたのは一体どういう理由だろう。
たかあきは晩夏の宗教都市に辿り着きました。名所は特に無し、名物は焼き菓子だそうです。
僕の姉は結婚して半年で夫を亡くし、それから一年経たずに尼僧になった。たまに周囲に何もない教会で静かに暮らす姉の元に僕が会いに行くと、いつも穏やかな笑顔でバザー用に焼いたというバター味のクッキーを持たせてくれて、だから、まさか姉が修道士と駆け落ちするなどとは想像もしていなかった。
僕の姉は結婚して半年で夫を亡くし、それから一年経たずに尼僧になった。たまに周囲に何もない教会で静かに暮らす姉の元に僕が会いに行くと、いつも穏やかな笑顔でバザー用に焼いたというバター味のクッキーを持たせてくれて、だから、まさか姉が修道士と駆け落ちするなどとは想像もしていなかった。