カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

名探偵の解答その70・古ぼけた手紙

2021-05-15 22:43:48 | 名探偵の解答
稀代の名探偵であるたかあきに、街の富豪から『あたたかい年代記』事件解決の依頼が入りました。今回の事件は意外に悲恋のようです。

 自分はもう稼ぐだけ稼いで家族にも恵まれた。最後の心残りは身代を築くに至った際の恩人に対して何の返礼もしていない事だと言う富豪の依頼で恩人か家族を探したところ、その伴侶だったという紳士を探し当て面会が叶った。紳士は富豪に一通の開封済みの古い手紙を渡し、妻は生涯貴方の事を忘れませんでしたと言った。
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骨董品に関する物語・ポージーホルダーブローチ

2021-05-15 00:54:08 | 突発お題

 父は洒落者で、夜会に行くときは必ず庭から一輪の白い花を選んで摘み取り胸に挿す。母は紅い花が好きだったが決して父に無理強いはせず傍らに控えていた。ただ、父が白い花を挿している時、普段はつややかな薔薇色の母の頬が紙のように白く見えているのは一体何故だったのだろうか。

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名探偵の解答その69・ありふれた結末

2021-05-15 00:48:34 | 名探偵の解答
全く無名の探偵であるたかあきに、有名な役者から『砕け散りし正義』事件解決の依頼が入りました。今回の事件は意外に残酷のようです。

 その有名な役者は、不正を正す為に誰かが立ち上がらなければならないと言って僕に劇場の行っている不正に関しての調査を依頼してきた。ただ、残念だがそれは僕の手に負える案件ではなかったので僕は依頼を断ったが、役者は別の探偵に同じ依頼を持ち込み、その結果、役者は探偵に売られて仕事を失った。
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