アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

3月5日(日)のつぶやき

2023-03-05 | River&Sky(ツイート・2022&2023)

 おはようございます。四万十は、快晴。

空と川のあいだに吹く北風は、頬にピリリと冷たく、水面には、ちりめん皺のようなさざ波が立っています。

んーさぶい。朝の川はまだ冬。

でも、川辺には、ハクモクレンの花が咲きはじめていて「春がきたよ!」と告げています。

んーきれいだなぁ・・・春がきたなぁ・・・。今日の最低気温は、3、2度。

 

 最高気温19、4度。午後も晴れ。

『春は、地上の空気中にも、またモグラのまわりの土のなかにも動きだしていました。

そして、いまでは、暗くてみすぼらしいモグラの家のなかまではいりこんで、なんともいえないそわそわした、

じっとしていられない気もちで、そこらじゅうをいっぱいにしてしまったのです。

とすれば、モグラが、きゅうに、はけを床の上に投げすてて、

「え、めんどくさい!」とか、「なんだこんなもの!」とか、「春の大そうじなんてやめっちまえ!」

などといいながら、上着をひっかけもしないで、家からとびだしてしまったとしても、ふしぎはありません。』

たのしい川べ ケネス・グレーアム著  

 

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そして、家をとびだしたモグラは(さのは)、川にでかけたのでした。

川原の日なたにゴロリとよこになり、いつものようにぼおっと空をながめ、風と川の音をききました。

ちぎれた綿飴のような雲が、のんびり流れるあかるい空からは、あたたかな陽ざしがふりそそぎ、

南風が、岸辺の背のたかいヤナギの、あざやかな萌黄色(芽吹いた葉)を、やさしくゆらします。

恋の歌をニギヤカに歌いながら、鳥たちがとびかっています。南国の川にも、ついに春がやってきたのです。

コーヒーを飲みながらさのは、おもしろや今年の春も旅の空(芭蕉)とひとりごちました。

ここなら、モモ(児童書)の作中にでてくる「時間どろぼう」たちにも見つからないことでしょう。

 

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春の楽しいおでかけのあとのかなしみは、目のひどいかゆみとくしゃみ。ゴシゴシ、ハーークション!

でも、ココロさわぐ春のユーワクには、花粉症も勝てなかったのでした。

 

家にもどってもさのは、春は夕暮れ、などとほざきながらベランダの椅子にすわり、

ふたたびぼおっと、くれゆく空とやわらかな西日がさす庭をながめました。

こんどは、ビールを飲みながら。13番目の月をまちながら。

ここには、ゆったりゆったり流れる川と時間があります。

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