アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

輝ける初夏の川

2000-12-16 | よく読まれている記事(レター&雑文以外で)

最高気温26、3度。

 スッキリブルーの空、あかるく強い陽ざし、新緑あざやかな山。

子どもの日の四万十川は、初夏の光りに輝いて、カヌーツアーには最高のフィールドです。

ゲストたちも、ピカピカの笑顔を見せてくれました。

輝かなかったのは、アークさの(ガイド)のさむいギャグ・・・。

 

 ツアー集合時に、アークさのは言いました。

「昨日までの川は、冷たい北風がビュービュー吹いて、あまりイイ状態ではありませんでした。

予定を今日に変更してセーカイでしたね。今日は、貸し切りツアーをのんびり楽しんでくださいね。

下る距離は12キロ、子供たちは下りきれるかな?」と。

さぁ、ツアーのはじまりはじまり。

まずは漕ぎ方を教わったあと、流れがゆるいところ(とろ場)で少し練習しよう。

川は笹濁り。川面の水温20度。

最初はこわごわ、下りながら慣れようね。

瀬でかぶる初夏の川の水が気持イイね!

カヌーに慣れてきたら初夏の川景色も楽しんでね。

イエーイ!川もツアーも貸切りだぜぇ。

バシャバシャ!キャー!パドルでの水かけっこに大人も子供も大はしゃぎです。

ざぶざぶいこう。

少し暑いね。ブンタンジュースをどうぞ。まだ凍ってるけど。

空をヒラヒラこいのぼり、川をスイスイ川ガキたち。

山と岸べの新緑がキレイだね。

初夏の山を黄褐色にそめてたシイの木の花もおわりました。

もう瀬にもなれたもんね。イエーイ!

「途切れた橋の物語」

♪ない、ない、ない、橋がなーい♪ byガキ隊。

いつものGWは観光客でごったがえす沈下橋と川原だけど、通行止めの今は、がらがら。

静かでいいにゃー。途切れた沈下橋をくぐるのはレアな体験です。

お昼は川原でのんびりと。アークさのが作ったトン汁も食べました。

コーヒとクリのお菓子もね。

沈下橋はわたれません。

午後の川の流れはゆっくりゆっくり、のんびりいこう。

陽が傾く午後の水面はキラキラ光ります。

もうすぐゴール。12キロ、よく漕いだね。よい水の流れとよい風の向きでした。

Nさん、今年も(4回目の)ツアーのご利用ありがとうございました。

ツアー画像CDは、5月7日に発送いたします。お楽しみに~。

 


ほたる夜のキャンプツアー

2000-12-15 | よく読まれている記事(レター&雑文以外で)

  最高気温25度。

 「ほたる夜のキャンプツアー」。5月最後の週末、

アークは、カヌー&キャンプで、初夏の川とホタルの光を楽しむツアーをおこないました。

 

「五月雨を あつめてはやし 四万十川」

四万十川は、前日のややまとまった雨で、水位が少し高くなってます。

笹濁りの速い水にのったカヤックは、パドルを漕がなくてもスイスイと川を下ってゆきます。

下るペースがかなり速い今日は、いつもより下る距離をグィ―ンとのばしました。

川面の水温21度(増水してるのでやや水温が低い)。

 晴れて陽射しがきつくなった川は、強い北西の風がふいてます。ビュウビュウと。

そんな、強風時の川原でキャンプするときは、

天幕(タープ)やテントなどの装備が、強い風にふき飛ばされぬよう注意が必要です。

しかし、強い風の中でも、

もう一人のガイドのカズ君(四万十放浪王)のかつやくで、快適なベースキャンプがつくれました。

 日が暮れると気温がグンと下がり、この季節にしては涼しい・・・。

そのせいか、ほたるの光は少なめで、期待してたほどの数は見られませんでした。

「うーん、ザンネン・・・」

でも、つぎの週末は満月だし、梅雨空に見舞われる可能性も高い。

(満月時や雨天時は、ほたるはあまり飛ばない)

自然相手のツアーのむずかしいところです。

 

 夜が深くなると風も止みました。

ロケーションも素晴らしい川原で半月を愛でながら、

飲み、食べ、語れば、ほたるキャンプの夜は、ゆるゆると更けてゆきました。


潮風と満月とビール

2000-12-14 | よく読まれている記事(レター&雑文以外で)

 最高気温19度。

 11月24日(土)真夜中。

「シュゴーォオー、グォーオー、シュシュー」

夜の静寂を引きさいて、大きないびきの競演がはじまりました。

ここは、土佐清水の港にあるダイビングショップの事務所です。

 

 「あんたたちは蒸気機関車か?」。僕は思わず心の中で突っ込んだ。

それは、ビール&日本酒をがぶ飲みしたはての海のおんちゃん達の惨状です。

(まぁ、僕が酔った時のはぎしり&いびきも相当なモノなので、他人の事はあまり言えませんが)

こんな時は、とにかく早く寝たモン勝ちなのだが・・・いかん、寝そびれた。

「だめだ、こりゃ寝れん・・・。外の自分の車の中で寝よう」

 

 僕は、寝袋を抱えて戸外に出た。

満月浮かぶ夜空。今夜の夜風はまだ冷たくありません。

すぐ近くの浜にすわり、潮騒を聞きながら月光に鈍く光る海をぼんやりと眺めました。

広島の大兄貴(笑)日本酒旨かったっす。BYカズ君。

今回の料理長ナル君。総ての料理が美味かったよ。サンクス。

 海関係の仕事でアークがお世話になっているダイブショップの親分。

親分に明日のシーカヤック体験の引率をたのまれた僕は、久しぶりに足摺まで足を延ばしました。

足摺の海を仕事で漕ぐ前夜は、

事前の準備&打ち合わせと称して、ほぼ毎回土佐清水で飲んだくれて泊まるコトに。

(我が家から遠路という理由もありますが)

 

 ダイブショップの親分は、

体内水分の99パーセントがビールじゃなかろうか?と思えるほどのビール大好き人間です。

「こっち(土佐)の人は、本当に良く飲むなぁ・・・」

飲みはじめれば、あっという間にビールの空き缶の山、山、山。

今宵は親方が湾内で釣った真鯛を、さしみ、焼き、鍋、にして飲みました。

「うーん、ウマイ!」

 

 翌早朝。事務所で寝てたカズ君に聞くと、

「いびきがうるさくて・・・全然寝れんかった」と眠そうな顔でぼやきました。

 翌日の午前中。少し風が吹く足摺の海。

僕は、シーカヤックを体験したい人達を連れ、約1時間足摺の海を漕ぎました。 

気温18度、水温22度。

四万十川の水温は14度なので、海との水温差は8度ありました。

ガラクの浜で拾ったよ。


ユクナツカヌー

2000-12-13 | よく読まれている記事(レター&雑文以外で)

  また、夏がおわる。

8月のおわりの川を、僕らはカヤックでのんびりと下りました。

 

 陽ざしはまだ真夏。残暑きびしい岸べで、

サルスベリの花(夏の花)が、ギボウシの花(初秋の花)が、南風にゆれています。

川もまだ夏。水あたたかい水中で、

バシャバシャ水遊びをするゲストの笑顔が、笑い声が、風にとけてゆきます。

涼しさも少し混じるようになった晩夏の風に。

 

 最高気温35度。川面の水温は、27度~28度くらいだろう(水温計がこわれていた・・・悲)。

暑さも水も心地よい川を、カヤックは軽やかにスイスイと下ってゆく。

 

 「橋の下をたくさんの水が流れた。あと何年、夏の川を漕げるのだろうか・・・」。

モクモク雲とペラペラ雲がゆきあう空を、少しせつないキブンで

カヤックからながめていると、記憶のなかの川を、いくつもの夏の思い出がながれていきました。

また、秋がはじまる。

二人の夏。バシャバシャ川遊びが気持イイね。

初っ端の瀬。ドキドキ・・・。

目黒川。

のんびりゆったりプライベートツアー。

沈下橋で昼食を。シチューが焦げたってしっちゅう。

岩間沈下橋。壊れた橋の物語。

風も動かない。

ゴール。漕行12キロ。

長生沈下橋。

 跳んだ!


土曜の山と日曜の川 

2000-12-12 | よく読まれている記事(レター&雑文以外で)

 

土曜の山と日曜の川 

 のちのち 最高気温27、0度。

 「わっ、なんて幻想的な・・・」

僕らは、うっとりと大きなブナの木に見とれました。

それまで乳白色に閉ざされていた山に、風が吹き、霧が流れ、ブナの大木が姿を見せくれたのです。

やがて空はゆっくりと晴れてゆき、新緑のコルに木漏れ日が差し込んできました。

 

 初夏の土曜の午後。2名のゲストと、黒尊山塊、八面山~熊のコルのブナ林を歩いてきました。

『黒尊山塊は、四万十川の支流黒尊川の上流渓谷一帯に広がる山域の総称です。

黒尊山塊は、かつて四国の中でも有数の自然林として注目されてきましたが、

大正のはじめ頃より森林の開発がはじまり、自然林はだんだんとなくなって、

スギ・ヒノキ植林となり、その当時から残っている自然林の一部が、

現在、黒尊山自然観察教育林(国有林 310ha)として保存されてます』

フィールドガイド 四万十川より。

 

 雨予報だった週末の天気は、よい方向に予報がはずれました。

土曜日。青葉雨は昼前にはあがり、午後の山頂は霧も晴れ、青空が広がりました。

雨に濡れた新緑が、

陽にキラキラと輝く山肌で、ツツジの花の赤がひときわ鮮やか(シャクナゲの花は咲いておらず)。

山の上から、宇和海と九州が見えればパーフェクトでしたが、眼下はまだ霧の海。ザンネン。

 

 この山域に降った雨が、黒尊川の美しい流れをつくり、

四万十川の豊かな流れをささえ、土佐湾の多様な生き物をはぐくむ。

水の旅が始まる山を歩けば「これまでとは少し違う視点で川を見るコト」が出来るかもしれません。

 

 翌日曜日は、カヤックで四万十川を下りました。

昨日、黒尊の山を歩いたゲストの二人は、今日が6回目の四万十川カヌー。

コースは、江川崎~口屋内まで約15キロ(レギュラーツアーの1日コース:8~11キロ)。

午前の川は、風がない。

美しい5月の風景を愛でながら、おしゃべりをしながら、水鏡の川をスイスイと下ります。

午後の川は、風が吹く。

後ろから前から吹く風の中、しっかりとパドルを漕いでゴールを目指します。

ゴールの口屋内沈下橋は、いまだ修理中なのでした。

 

最高気温27、0度(5月17日)。

四万十川の水位は、平水+20㎝。川面の水温は、21度。水の透明度は、△。