あるBOX(改)

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破壊者ウルトラマン

2006年10月02日 | 生活
こーじさんのブログ(http://blog.goo.ne.jp/ue-kj/)内の
「映画館デビュー秘話」へコメントなどさして貰って
「ゴジラvsキングコングの熱海城破壊シーン」から色々と思いが広がった。

これ以上コメントで書くには妄想が広がりすぎたので、自分の日記に書いてみる。

当時、その壮絶な破壊シーンに興奮し
(この際「なぜ両者は城を挟んで争って、結果、両者で城を破壊したのか?」とか云う疑問は無し)
同時に、子どもながらに「日本の誇る建造物の崩壊」を惜しむ気持ちも芽生えた私は

数年後、教科書に載った「破壊者ウルトラマン」(大江健三郎・記)に猛烈な反発を覚えた。

いまで言えば「ゲーマーが、少年犯罪の元凶の全てがゲームのように言われて反発する」ようなモノかも知れない。

戦争を知る世代として「都市の崩壊/再構築」をテーマとして記述を行ってこられた(という)大江氏からすると「毎週毎週、都市は破壊され、廃墟を再生するシーンなど出てきもしない」って事になるだろうが。

私は教師に書かされた感想文に
「大の大人が何を言っているのか、子供だって『作り物の物語』だとは分かって見ている」
「筆者は『破壊だけ』と言うが、子供の自分だって『お城が壊されてもったいない』という気持ちをもった」(ウルトラマンでも、ゴモラの大阪城破壊シーンがあった)
「大人の多くは怪獣モノを『壊すばかりで暴力的』というが、子供は壊される物を『惜しむ気持ち』を感じている事も忘れないでもらいたい」

・・・といった内容を綴った記憶がある。

幼稚園時代、ウチにあった練炭の燃えカスをビルに模し、「ゴジラになったつもりで踏み潰して」カタルシスを得ていたガキが

・・・生意気にも、天下の大江大先生へ反抗したワケだが、

今更ながらに当時の自分を褒めてあげたい。

今回、日記に書くにあたり「破壊者ウルトラマン」を検索したのだが。

驚いた事にまだ教材として使われているらしい。
教師向けと思われる「生徒に音読させ、筆者の『言いたい事』を要約させ、感想を書かせる」といったマニュアルがUPされているのだ。

すでに大江氏の「破壊者ウルトラマン」自体が批評され尽くし、「エンターテイメントとして『破壊と構築』を成立させた怪獣もの(ゴジラ第一作)へのジェラシーとも考えられる」などとまで分析された一文が、いまだ子供に読まされ、感想を求められているって事なのか。

あ~、びっくりコイた。

子供達には、臆する事なく「こんなカビの生えたような批評!」と反論を記してもらいたいモノである。