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「ニッポン国VS泉南石綿村」の公開日が決定

2018年01月19日 | 生活
『ニッポン国VS泉南石綿村』の公開日が「2018年3月10日(土)」に
決定した。
※ユーロスペースほか、全国順次公開



『ゆきゆきて、神軍』『全身小説家』など、日本映画史に残る傑作を
生み出してきたドキュメンタリー監督・原一男氏。

待望の最新作は、大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者
および親族が、損害賠償を求め、国を訴えた裁判の記録。

“泉南・アスベスト国賠訴訟”の8年にわたる闘いを見るものに示す
圧倒的な215分!

本作の舞台となっている泉南の「イオンシネマ泉南りんくう」では
「2018年2月3日(土)」から1週間の先行上映される事も決定。



すでに山形国際ドキュメンタリー映画祭2017で市民賞を獲得し、同年
釜山映画祭では最優秀に輝いた同作品。
2017年東京フィルメックスでは観客賞を受賞。

これからも海外を始めとした各地で上映されることが期待される。



私は東京フィルメックス映画祭の先行上映で見たているが、
上映終わって「さすが原一男監督だ」という思いを強めた。
ドキュメントだが「教育映画」「資料映画」では終わらない。

一種のエンターテイメント・ドキュメンタリーとなっている。
深刻な社会問題を、ここまで「面白く」昇華させるんだから凄い。



戻ってこない健康、そして命。
国家に「落とし前をつけさせる」過程で、みな怒り、笑い、涙を
流す。 客席の我々も同様。 ゲラゲラ笑った直後に沈黙。怒り、
涙を流し、ハナを垂らしながら、また笑う。

こんなに人が亡くなっていく映画を面白がってイイのか?
でも面白いのだ!
監督も、原告・支援者も「面白がってイイ」と仰るのだ!

※それよりも
 多くの人に知って貰いたいというのが本音なんだろうな。



往年の「ゆきゆきて、神軍」は衝撃的だったが、主人公の異様さゆえ
見る者を選んだとも言える。

最新作に登場するのはアスベスト被害に苦しむ市井の人々、何の罪も
ない普通の人々だ。

それゆえに響いて来るものがある。必見!



「ニッポン国VS泉南石綿村」
監督:原一男
製作:疾走プロダクション
製作:小林佐智子、撮影:原一男
2017年/215分/日本/ドキュメンタリー