あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

帰郷(11) コレクションあさり

2016年07月09日 | 生活
先日ウェブ公開されたとのニュースがあった、
よしまさこ作品。
「Boo Boo」(全4巻)と「潮風がいっぱい」。
「潮風・・・」は、ちょいと切ないエンディング。
「Boo Boo」は、元気でバカな男子が良い。
※コメディ要素もイイんだよなぁ・・・。



つ~か、ぶぅ(結)ちゃん前髪ぱっつん娘じゃん。
※第1巻の表紙、メチャクチャ可愛い・・・

こんなトコロにも私がボブ好きになる遠因があったのか・・・。



そして「Knock!」の舞ちゃん。
第1巻の表紙じゃ赤だが、基本は黒髪の前ぱっつん。
主人公を振り回すカワイコちゃん。
※やっぱり私がボブ好きになった原因・・・

川原由美子、成田美名子の御両人が登場した時期、その
作風は「新時代を築いた」と言ってもイイくらい新鮮で
魅力的でした。
※後に知った事だが、成田美名子さんは「あの」成田亨さんの
 親戚筋にあたるそうな。
 美術家にして特撮造形の大家。スゴイですねぇ。

コマ外にローマ字でコメント書くのも、この時代ならでは。
ポップな雰囲気にニヤニヤが止まらない私だったのでした。

帰郷(10) 余震~趣味のひととき

2016年07月09日 | 生活
気象庁の発表によると

発生日時 :7月9日18:05頃
震源地  :熊本県熊本地方(北緯32.7度、東経130.6度)
震源の深さ:約10km
地震の規模:M4.4(推定)
最大震度 :4

ウチの震度は4でした。
ビビった。

「1階で大きな地震にあったら直ぐ外に逃げよう」
・・・なんて考えてたが、何も出来なかった。
タンスにしがみつくのが精一杯だった。
(情けない・・・)

地震の多い関東で慣れてるつもりだったが
震源の浅い直下型の揺れは足元からブルブルと震えるような
揺れがきて、家がミシミシ音をたてるから、別物の恐ろしさが
ありました。

地元の人々は何度も何度もこれを体験されてるんだな。
(改めてお見舞い申し上げます…)



とはいえ
あがいても仕方ないな・・・と、
2階から持ってきた漫画を読み出す私。

親が健在な頃からこうでしたよ。
「何しに帰ってきてんだ」と罵られましたよ。

でもねぇ、私の物忘れ良さは相当なモノでねぇ。
昔買った漫画本の内容、かなり忘れてちゃってる
んだよね。

だから改めて読んでも凄く楽しめてしまうんだよね。

今回は最近ブログで取り上げて、かつ直ぐに見つかる
場所にあった数冊。



吉野朔美さんの「グルービィ・ナイト」と「月下の一群」。
「グルービィ・・」はNYのギャングもの。
※主人公はヒットマン

「月下の一群」より先に刊行されてたのか。
凄いな、普通こういう題材はキャリア積んでから描くもの
なのに、銃撃戦やキャバレー・シーンを堂々と描いておいで
ですよ。
※ちなみにデビュー作「ウツよりソウがよろしいの!」も
 収録されております。

「月下・・」は大学生の寮生活なんて羨ましい話が満載。
※まぁ、ビンボーでムサ苦しいネタも一杯ですけど。

主人公は人付き合いが苦手なコなのだが、弟が入った
学生寮に出掛けてるうち、そこの住人と交流を持って
変わっていく・・・なんてストーリーを繊細に描いて
あるので再度熟読してしまった。

主人公は少し(かなり?)天然さんなので、そういう
意味では笑えるシーンも多々あるし。

今年の春に亡くなった吉野朔美さん。もう一度読み
返したい思いがあったので、それが叶ったな・・・。

帰郷(9) 実家清掃+震度4

2016年07月09日 | 生活
まぁ、雨漏りとかしてないから
やるのは床拭きくらいですよ。



蜘蛛の巣は自分自身で歩き回ってるうちに
顔や身体で取っちゃったし。
※天井近くはヒビの破片が落ちてきそうだから
 出来ません。



まぁ、床もザラザラしてるし。
裸足で歩きゃ足の裏はあっという間に灰色だし。

水道管も大丈夫なので、バケツに水溜めて雑巾掛け。
しかし暑いな。

昨日は豪雨で今日はカンカン照りかよ。
扉が歪んで動かないから効率よい冷房が出来ないよ。

シャワーはガス止めてるから温水出ないし。
そもそも浴室の壁にも少しダメージあったし。



とりあえず濡れタオルで身体を拭いてスッキリ。

電気も漏電とかしてないから冷蔵庫もTVも扇風機も使えた。
昼食はコンビニで買ってきたソバを食う。
冷蔵庫で一緒に冷やしてたパックの麦茶もゴクリ。

テレビは最初ケーブル類が全て抜かれてて往生したが。
※1階のテレビはTV台に固定していたが、台が合板だった為
 固定部が捲れ上がっていたよ。
 結果テレビは斜めに傾いてたそうだよ。



※1階の照明スイッチもカバーが外れ落ちてたよ・・・。
 これも無理やり嵌めたけど。

一段落して、2階から漫画本を10数冊運んで読もうとした時、
畳や壁が痙攣するかのように揺れた。

家がミシミシと音を立てる。
余震だ。

怖えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

帰郷(8) 趣味的被害

2016年07月09日 | 生活
2階の本棚からは殆ど全ての漫画本が飛び出してたという。

空き家管理のシルバーサービスさんが片付けてくれて
キレイに収まっているが。
「元の場所に置けず、すみません」なんて言われ、
逆に恐縮してしまう。

二日目はシルバーサービスさんが来てくれて
今後の打ち合わせなどやったのでした。



一部のガラス、ドアの補修。庭木の伐採。
それらの手配をお願いして打ち合わせ終了。

見送った後で本棚を見ると確かに再チェックが必要だ。
・・・というか、有吉京子先生の「アプローズ」第1巻の
カバーが破れているじゃないか!



本棚から落下した時に他の本と接触したのか・・・?
※でも、なんでよりによって「アプローズ」。

本棚脇に貼っていたASIAのポスターがぁぁぁ!!
押入れの戸ごと破れているぅぅ・・・。
つ~か、戸が開かない。



そういや、リッチー・ブラックモアのポスターも無い。
これは完全に破れ落ちて廃棄されたのか・・・。

本のチェックは取捨選択を踏まえ、しっかりやらないとな。
それって、ほぼ全冊読むって事だから・・・。
先は長いなぁ~。

帰郷(7) 再会

2016年07月09日 | 生活
そして屋内の際チェック。
精神的な拠り所との再会。

あいつは無事なのか?
オレが作った最初の傑作。

そう、テラコッタ大会で入選を獲った
ウルトラ怪獣「ガボラ」!



無事だった!

・・・お前、スゴいよ。
他の焼き物の殆どが割れて廃棄されてるのに
また生き残ったんだな。

小学生の私がお前を作ったとき、
「こんな凹凸だらけの物、焼き上がったら
 原形留めてない」って言われてたのに、
見事サバイバルしたもんな。

その時と同じくらい感動してるよ、オレ。



せっかくだから表に出して眺めて見る。
雑ではあるが頑張って作っている。
そんなに欠けてないし。



上から眺めて見る。
背中の質感とか、よく出来てるな。
偉いぞ小学生時代のオレ。

アーティストになれたんじゃないか?
(目指したけどダメだったんでしょ。



裏返すと腹部に空洞が。
ああ、そうだ。
確か、残った空気が膨張して粘土が
破裂しないように空けてたんだ。

久々の再会。
色々と思い出したよ・・・。

帰郷(6) 二日目

2016年07月09日 | 生活
翌日。
ホテルで朝食を済ませ
*だご汁定食。焼き魚も美味。飲み放題ドリンクも新鮮。
 牛乳は濃厚だったよ。「らくのう3,6」かな?

再び実家へ。



再度外観チェックするも、細まかいヒビは
結構入っているなぁ。



電話線の固定部が外れてブラ下がっている。
ブロック塀は隣家との境界線が無くなっている。
これは隣家側で業者を呼んで撤去してくれたのだが



これで10万円ナリ。
折半・・・というか
少し多目に出しましたよ。



道路側も少し破片を積んである状態。
家屋は歪んでいないから補助金は出ないな・・・。




帰郷(5) 旅の楽しみ

2016年07月09日 | 生活
完全に暗くなる前に一旦撤収。

ホテルでのお楽しみ用にコンビニで
お買い物。



やっぱりビールです。
コロナの缶があったよ。そして、よなよな。
一番搾り「熊本」も。

ツマミは普通にカラムーチョ&さきいか。

そして一人旅のお供と云えばH本。



老舗マンガ誌「快楽天」。
表紙は「きい」って人。
絵は上手い。そしてストーリーは少し「せつない」。
まだ単行本は一冊しか出してないけど期待の作家さん
でございます。

夕食は
ホテルまでの道にある海鮮料理店で豪華に
済ませた。これも復興支援だ。



豆腐のもろみ漬け&胡瓜。
寿司御膳。
天婦羅と蕎麦、茶碗蒸しも付いている。

いやぁ、贅沢したと思ったが。
会計したら千円台だった。

やっぱ旨いものが安いよ熊本。

帰郷(4) 父の写真

2016年07月08日 | 生活
初日はホテルを取ってるから
詳細チェックは明日またくるとして

最後に確認すべき場所を見た。

タンスの中にある古いアルバム。
タンスは倒れていたというが
中にある物は戻してくれている。

私のアルバムなどどうでも良い。
亡くなった両親の、特に父の写真だ。



尋常小学校を出てすぐ
航空養成学校にいた頃の写真。

まだ子供だ。
子供が特攻隊の予備軍として
訓練を受けていたのだ。

終戦間際。
練習機もグライダー。

先輩たちは「お前らが乗る飛行機はないぞ」と
言い残して行ったそうだ。

帰郷(3) 屋内被害の確認

2016年07月08日 | 生活
床の間が特に酷かった。
掛け軸ごとゴッソリ落ちている。



実際は空き家管理で月イチ来てくれてる方が
破片を片付けてくれたいるのだが。

そうじゃなかったら目も当てられません。



トイレに入って驚いた。
石膏ボードが剥がれて棚に寄り掛かっている。
これは棚ごと力ずくで押し戻た。



そして階段上部。
これも板が剥がれてる。
相当の力で捩れたんだろうな。



続いて二階。
テレビが見事に台から落ちている。
これも寄せてくれてるのだが、もとは
3メートルくらいフッ飛んでたらしい。



照明は破損してカサが外れている。
蛍光灯も天井に打ち付けられて割れたんだろうな。



賞状は枠だけになってる・・・。
落下してガラスは割れたんだろうな。

市内のテラコッタ大会で入選した賞状、
きっとバラバラになっちゃったんだろう・・・。

帰郷(2) 自宅被害の確認

2016年07月08日 | 生活
玄関から入ろうとしたが
ドアが歪んで開かない。



別の入り口を通って久々に
我が家へ上がる



正直、震度6という数値を考えたら
よくぞ耐えてくれたという被害だ。



石膏ボードはひび割れた程度。
板壁は波打っているが割れ落ちてはいない。



場所によっては剥がれかけたようなトコロも
あったが、よく持ちこたえたと思わされた。



参ったのは和室の土壁。
ゴッソリ剥がれ落ちてるよ・・・。

(続く)

帰郷(1)

2016年07月08日 | 生活
母親の一周忌も近いので帰郷した。
先の熊本地震で被災した実家の様子も
見に行かなきゃならないし。

熊本空港からバスで市内に向かう。
途中、避難場所になってたグランメッセ横を通ったが、
さすがにブルーシートを屋根に被せた家がポツポツ見える。
大通りから見渡すかぎり、倒壊した家屋こそ見当たらなかったが、
地震の爪跡はまだまだ残っている。



熊本城内にはクレーンが入っている。
しかし、堀側はひしゃげたままだ。



余程老朽化したビルでもない限りブルーシートで覆われてはいない。
やっと取れた市内のホテル。
荷物を置いて暫し休憩。

そこから数キロ。
我が家に着いたが、聞いていた通り門も塀もない。



道路側に倒れたのを市の方で片付けてくれたらしい。
門は....敷地内に立て掛けてあった。

建物外観に大きな亀裂も歪みも見当たらないとは言え
こいつぁ堪えるなぁ....。

(続く)


映画監督アッバス・キアロスタミ氏が死去(2)

2016年07月07日 | 生活
以前、日曜の昼過ぎにNHK教育で「アジア映画劇場」というプログラムが
あって、毎週アジア各国の映画を放映していた。

インドネシア、タイ、香港、中国、韓国、マレーシア、イランなどなど。

まだウォン・カーウァイなどの新星がいずる前。
一見エンターテイメント性がないが、それでも心に染み入る映画を
流してくれましたよ。

NHK教育(現Eテレ)ですから、もちろんCMなしです。
映画評論の佐藤忠夫さんの解説が最初にあって、それからは全編放送でした。

その中でアッバス・キアロスタミ作品も紹介されてたんですね…。



『友だちは…』は、これで見たんだっけ?
いや、映画館で見た記憶もあるな。
「イラン映画名作特集」なんてやってくれた映画館があったんだよな。

『クローズアップ』は「アジア映画劇場」で録画した記憶がある。

アジアなど各地を旅行した知人が「ドキュメント系の製作会社に入る」と
なった時『クローズアップ』のビデオを貸した筈だ。

ドキュメンタリーといえば、ホームレスや地方の過疎を撮る…そんな
ワンパターンな袋小路に入り込んで欲しくなかったからだ。

『クローズアップ』を見て
「すごかった。撮る者の心構えを学んだ気がした」と言ってくれた時は
嬉しかった。

私ごときが「ドキュメンタリーを撮るには…」などと言うのは僭越
この上ないが、それでもキアロスタミ監督の「クローズアップ」は、
ドキュメンタリーを志す者の指針となる作品だと思ったのだ。



もうね。
「友だちのうちはどこ?」を作っただけでも名監督ですよ。
そのうえで「クローズアップ」だから、とんでもない才能ですよ。

自分のブログで「アッバス・キアロスタミ」で検索したら
「男子はだまってなさいよ!」でネタにされてたのを書いてましたよ。

キアロスタミの映画に、ロバート・デニーロが出演したらって設定。
コントのタイトルは「スコセッシのうちはどこ?」。

キアロスタミ監督役は、あのデメタン(大堀こういち)!
素人好きのキアロスタミ監督。
「子供の役か!?身長縮めればイイのか!?」と吠えるデニーロ。
「いいから、いいから、君の素顔でいいんだよ」と
キアロスタミ監督が聡す展開。

それでもグジグジ言うデ・ニーロ。
ついにキレたキアロスタミ監督。
「素の演技でイイって言ってんだよ!」
「体重減らしたり増やしたりは金と暇があれば誰だって出来るんだよ!」と
怒鳴りつける。
凹むデニーロに「あ、君のポッケにあるノート、なに?」
「そのノート、台本じゃないの?」
「あ―――っ、マーチン・スコセッシ監督のじゃないの!?」
「『スコセッシ』って書いてあるよ!!」
「うわあああああああ!!!新作の台本だよ!」
「どうしよ!どうしよ!返してこなきゃ!」

……「スコセッシ監督のうちはどこ!?」



バカバカしい。最高にバカバカしい。
昔っからこんな事ばっかやってたんだ「男子はだまってなさいよ!」。

そして、マニアックな知名度は凄かったんだよA・キアロスタミ監督。

素人使うといえば皆「キアロスタミ監督かよ!」と叫んだもんだよ。
ほのぼのと少年を追うドキュメンタリーといえば「キアロスタミ的な」と
言ったもんだよ。

そんなキアロスタミさんが亡くなってしまったよ。寂しいよ。

本当に…。
数々の名作を有難うございました。

イランでは宗教的教義から制約が多かったと言います。
でも本当に凄い人は、そんな制約の中でも名作・傑作を作り上げるんです。
いや、制約があればこそ反発して摺り抜けて、凄い作品が作れたとも
言えます。

アメリカがキアロスタミ監督の入国を拒否した時、
「本当に愚かな国だ」と思いましたよ。
キアロスタミ監督の作品には国家や宗教やイデオロギーを超越した
「普遍的な人の営み」があるんですよ。

それこそが、あらゆる人種、あらゆる国を人々を感動させたのですよ。

アッバス・キアロスタミ監督よ、安らかに…。

映画監督アッバス・キアロスタミ氏が死去(1)

2016年07月06日 | 生活
7月4日、イランの映画監督アッバス・キアロスタミ氏が、
ガン治療のために滞在していたパリで死去した。
76歳だった。

1940年にイランの首都テヘランに生まれたキアロスタミ氏。
テヘラン大学芸術学部を卒業後、70年に監督としてデビュー。

プロの俳優ではない素人を起用するなど独特の手法で知られ、
ストーリーにそって登場する人々の自然な表情や動きは絶賛された。



87年発表の『友だちのうちはどこ?』で一躍脚光を浴び、
世界的な監督の一員となったキアロスタミ氏。
私も見たが本当に心動かされる作品でした。

もしかしたら最も好きな映画かも知れません。
※キューブリック監督の「博士の異常な愛情」とツートップだな…。

【友だちのうちはどこ?】 (1987年)
あらすじ

遅刻したうえ宿題を忘れて、先生に叱られた男の子。
主人公の少年は、ちょっとしたアクシデントで彼のノートも一緒に
持って帰ってきてしまった。



このままでは宿題も出来ず、隣席の子は明日も叱られてしまう。
先生は怖い。今日だって、その子は泣いていた。

同情した主人公は自分とはまるで反対方角に住む彼にノートを
届ける事にした。
しかし、夕闇は近づいてくる。人伝いに聞かないと彼の家は分からない。

少年の冒険が始まった…。

途中、職人の老人との遭遇もあり。
その会話からは文明批判のテイストも感じられた。

出演者は、みな素人。しかし自然な表情は白湯のように心に
染み込んでくる。
主人公と「ともだち」の交流。
ただただ染み入りましたよ…。



そして、「友だちのうちはどこ?」と一対を成す傑作とも言えるのが
【クローズ・アップ】 (1990年)…だ。

あらすじ

映画は、裁判から始まる。
主人公は犯罪者だ。しかし重い罪を犯した訳ではない。

これは実話を基にしたセミ・ドキュメンタリー映画で、
出演しているのは当事者なのだ。
※回想シーンも含む

若い失業者のホセイン・サブジアンは、
バスでたまたま隣り合わせた夫人に何気なく
有名な映画監督モフセン・マフマルバフと名乗ってしまう。

映画好きの夫人は、感激してニセのマフマルバフを自宅に招待するが
一家に歓迎され、もてなされたニセの名監督は、この家でロケしたいと
申し出る。

架空の映画製作が始まってしまった…。



回想終わり
夫人とその家族は嘆く。
「あの偽物は私達を騙した。もてなし、食事をついばんだ」と。

しかし彼とてマフマルバフの大ファンだった。
名も無き者、貧しき者の心を代弁してくれる、彼のようになりたかったのだ。

出所した彼を本物のマフマルバフが出迎えた。
あの家族にお詫びに行こう。自分が同伴する…と。



涙を流しながら「私は…」「私は…」と訴えかけるホセイン。
「騙すつもりはなかったのです…」

全てを理解したように肯くマフマルバフ。
お詫びの花を買い、バイクのタンデムで被害者宅に向かう2人。

車で追いながら2人を撮影するキアロスタミ監督。
肝心の会話がマイクのトラブルで聞き取れない…。

架空の映画の舞台となった家のドアをノックするホセイン。
扉は開かれた…。

(続く)

アニメ「うしおととら」最終回

2016年07月05日 | アニメ・特撮
これも録画してたものを、やっと見ました。
「終わり」を実感するのが寂しくて先延ばしにしてた感もあり。



ドラマ「重版出来!」のエンディングでも泣いてたから、同時期に
泣く最終回ばっかり見てたら身がもたないという判断もあり。

再生を自重していたのだが
いざ見たら、やっぱボロボロ泣かされた。



総力戦といいつつ、まだまだ仲間が登場。
今は亡き、鏢さんと流兄ちゃん、カマイタチの十郎が現れたのだ。
※ああ、思い出しても涙腺が…

潮を、カマイタチ兄妹を励まし、消えていく旧知の者たち。
力を得た潮は「もはや最強」!



結界を維持できなくなった母のもとにも父参上!
※感激の夫婦再会です

白面、いよいよ獣の槍と使い手・潮への憎しみを滾らせ、自らの
出生を独白する。



眩い光の対として、淀みと闇に生まれた「白面の者」。
狂気の攻撃で槍の気配に突き進むも、自らの身体に槍を隠した
とらの機転で標的を失う。



槍ごと突進する「うしおととら」、
ついに白面の口中を突破!

自らの憎しみや妬み、怒りすら浄化させた「とら」は、
白面を世に送り出した者としてのオトシマエをつける!



妖怪と人間らと太陽の輝きを背にした潮は、とらと共に
全力で白面の頭部を突き破る!



断末魔の叫びを上げたあと、
こと切れ掛けながら「我を白面と呼ぶな」と呟くラスボス。

「我は…」と成りたかった物を語りかけ、浄化されていく。
かがやく赤子の姿になりながら…。



※林原めぐみさんの演技が凄さまじい。

そして、やはり自らの身も浄化され、天に還る「とら」。
泣きながら「とら」の名を叫ぶ「うしお」。



※畠中祐さんの演技も凄かった。
 おかげで「甲鉄城」に感情移入できなかったよ。
 いや、畠中さんは両方の主人公を全力で演じられたんで
 しょうけどね…。
 潮のバカが熱すぎるんですよ。熱苦しいくらいにね…。



そして日常が帰ってきた蒼月家。
いや、若い母ちゃんが戻ってきたから日常以上か。

麻子や真由子も…。
※キリオが真由子のナイト役



そうしてエンデイング。とらと出会った蔵を見やる潮。
だめだ、もう一回泣かされましたよ。

…すばらしいアニメ作品でした。
原作の藤田和日郎さん、アニメスタッフさん、ありがとう。

まさに「感動をありがとう」です。
録画分、また再生する事になりそうだなぁ…。

「モハメド・アリ / ビッグマウス伝説」を見た

2016年07月04日 | ボクシング
2015年に米国で制作された『In Their Own Words :Muhammad Ali』が
7月1日(金)にNHK-BSプレミアの「BS世界のドキュメンタリー」枠にて
放送された。

邦題『モハメド・アリ ビッグマウス伝説』
仕事の都合もあり、取り急ぎ留守録していたのだが。

休みの日、ゆっくりと見ましたよ。



吹き替えで「ジョー・ルイスに勝った後で」とか、なかなか「???」な
説明あったのには、ちょっと参りましたが。
※アリはルイスとは対戦してません

基本的には丁寧に作られ、映像も有識者のコメントも興味深いプログラムで
ありました。
※止め絵も少なくなかったですが…。
 フレージャー第1戦って動画の権利高いのかな?

台頭時の嫌われっぷりも面白いし、あるプロレスラーの派手な言動を真似た
…という元ネタも披露されてたのが興味深い。

一時期アリがカナダ~英国~ドイツと、欧州を転戦したのも、徴兵拒否・
イスラム改宗による米国内の締め出しだったと生々しく描かれており、
「やはり大変だったんだなぁ」と今更ながら感じ入った。

※そこでヒューストンのプロモーターが敢えてアリを呼んで空前の観客を
 集め、カード自体も「アリのベストファイト」とも言えるクリーブランド・
 ウィリアムス戦なんだからを観戦したファンは幸運でしたねぇ。
 下がりながらの右カウンターでダウンさせ、立った相手を連打で滅多打ち
 したシーンは語り草です。
 しかし、その試合も写真でしか紹介されてないのが残念…。



まぁ、後は過剰な「アリ美化」が鼻についたくらいかなぁ。
フレージャー第三戦、フレージャーは続行を希望したがエディ・ファッチが
止めたとも言われてるし。

逆にアリは止めたいと言ったのをダンディが「もう1Rがんばれ」と押し留めた
という話もあったし。
※そもそもリストン戦だってアリは「もう止める」とか言ってたのをダンディが
 続けるよう言い含めたというし。

このドキュメンタリーではないが、海外コラムで「選手晩年は謙虚になって
聖人のようだった」なんていう記述があったのには驚いてしまいましたよ…。

フレージャーを愚弄したのは試合を盛り上げる為にしても酷かったし。
そもそも「自分はビーティフル、相手はゴリラ」なんて、ひどい物言いだ。
黒人同士で戦うのに相手をゴリラ扱いだなんてねぇ…。



フォアマンは五輪で金を獲った時に星条旗を手に持って喜びを表現。
「自分にチャンスをくれたアメリカへの感謝」のつもりだったというのだが
世間は黒い手袋をはめて腕を突き上げた陸上選手に注目した。
黒人差別への抗議の行為…。
※佐瀬稔さんの書籍からの引用で御座います。

そんな素朴な怪物フォアマン、リング内でアリをブチのめす事に全てを掛けた
フレージャー、インテリゆえに徹底的に暴力的になれずアスリートに徹した
ノートン…。

キャラクターの違うライバルに恵まれたアリ。
ひとり傑出して政治的だったのも自身を際立たせる結果になった。
※まぁ、あらゆるものを敵に回した代償は大きかったし、それでも信念を
 曲げなかったのは尊敬に値しますが。

あと、印象的だったのはコメントするシュガー・レイ・レナードの吹き替えの
人が滅茶滅茶ハンサム声な事。



名勝負物のビデオもレナードの声は常にハンサム。
誰だろう。シャアの声にも似てるんだよな。池田秀一さんかな?
レナードが俳優として(?)出演した映画では伊藤和晃という方が吹き替えを
担当されておりますが、やっぱりハンサム声でしょうね。
※今回もそのお方?

アリ引退後のボクシング界を背負って立ったと言われるレナード。
同じアンジェロ・ダンディに師事し、閃光のようなスピードと連打で一世を
風靡した甘いマスクのボクサー。
※まぁ、私はロベルト・デュランの方が好きでしたが…

この人の憧れが
カシアス(キャシアス)・クレイこと、モハメド・アリなんですよね。
分かっちゃいたけど、改めてレナードが目を輝かせながらアリへの憧れを
語るのが印象的でした。