まるみのあっちこっち巡り

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映画 海難1890

2016-01-12 14:56:48 | 映画(劇場鑑賞)
トルコに行く前に読んだ秋月達郎著
「海の翼 トルコ軍艦エルトゥールル号救難秘録」
映画化の話もあると本で知り、公開を楽しみにして
およそ5年の月日が流れてしまいました。

1890年、和歌山県串本町沖。
オスマン帝国(トルコ)の親善使節団を乗せた
軍艦エルトゥールルが海難事故に遭い、 
乗組員の大半が海に投げ出され命を落としました。

その事実を知ったのは、串本を旅した時でした。
暴風の中、串本の人々が賢明な救出をし、
助けた命も少なくなかったのです。

そこから始まった日本とトルコの長年にわたる友好関係。

イラン・イラク戦争時の1985年3月17日、
イラク軍は突如、3月19日以降にイラク領空を飛ぶ
航空機の無差別攻撃を宣言しました。

自国機の乗り入れのなかった日本は、
イラン国内に残された在留日本人の救出対策に苦慮。
(事実上、見放したことになります)
タイムリミットが迫る中、日本人の苦境を知り、
救援に動いた国がトルコでした。

エルトゥールル号救難の事実を教科書に載せ、語り継いでくれたトルコ。
(映画ではその点に触れないのが本当に残念)
自国民より優先して、日本人を飛行機に乗せてくれたのです。

串本の人々も食べるものにも事欠く生活をしてのに
底をつく米も差し出し、低体温となったトルコ兵のために
裸になって自分の体温で温めたりして助けました。

人として当然のことだと考えているからこその行為が、
95年後の日本人をも助けることに繋がったのです。

大地震の際にはお互いの国が助け合うことにもなりました。
いつまでも友好的な関係でいられることを望んでいます。
封切られて1ヵ月程で、上映されるスクリーンも
少なくなってしまいましたが、多くの人に伝えたい映画です。

監督:田中光敏
出演:内野聖陽、ケナン・エジェ、忽那汐里、
アリジャン・ユジェソイ

ユナイテッド・シネマ

2016.1.4
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