’08/04/19の朝刊記事から
07年度 空自緊急発進300回超
14年ぶり ロシア機増加が原因
防衛省は18日、領空侵犯の虞のある国籍不明機への航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)が2007年度に307回となり、前年度に比べ22%増えたと発表した。
300回を超えたのは旧ソ連崩壊後間もない1993年以来14年ぶり。
全体の82%を占めるロシア機の増加が原因。
北部方面3割増
ロシア機への緊急発進は、253回と前年比23%増。
ロシアに近く千歳基地を有する北部航空方面隊が173回と前年度より29%増え、全体の56%を占めた。
ロシア以外では中国の43回、米国5回、台湾3回、韓国1回が続く。
ロシアは昨年8月から、15年ぶりに爆撃機の長距離飛行訓練を再開。
2月には爆撃機が伊豆諸島上空を侵犯した。
田母神俊雄航空幕僚長は「ロシア国内の景気が回復し、軍事費が伸びている。国境を接する国の周辺で訓練や情報収集目的の飛来が増えているのでは」との認識を示した。
緊急発進は70年代後半から80年代にかけ年約600-900回を数えたが、冷戦崩壊後は減少。
2004年は141回と48年ぶりに150回を切っていた。