'08/09/17の朝刊記事から
ギョーザ中毒 従業員9人「容疑濃厚」
天洋食品 中国当局が中間報告
【北京16日共同】中国製ギョーザ中毒事件を捜査している中国の公安当局は、6月に中国内で起きた中毒事件に関し、製造元の天洋食品(河北省石家荘市)のギョーザ生産ラインで働いていた従業員のうち9人について、殺虫剤混入にかかわった「容疑が濃厚」と判断していることが16日、分かった。
中国筋が明らかにした。
捜査結果は一連の事件の「中間報告」としてまとめられ、日本側にも伝えたもようだ。
容疑者の絞り込みが進んでいることを示しており、中国当局による捜査が大詰めを迎えている可能性も出てきた。
同筋によると、6月の事件は天洋食品が日本での事件後に回収したギョーザを従業員の親戚や同郷者らに格安で販売。
これを食べた4人が中毒になり、ぎょーざから有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された。
中国当局は、このギョーザが国内の市場に出回っていないことから「天洋食品内部で殺虫剤が故意に混入された可能性が高い」とみて、問題のギョーザを製造した日に勤務していた従業員を徹底捜査。
正規と臨時の従業員を合わせ9人が容疑濃厚として残っているという。
「容疑濃厚」とする根拠は不明。
日本で中毒を起こしたギョーザは2007年10月1日と同20日の製造。
同筋は中国の事件のギョーザは製造日が異なることを示唆。
しかし「中国での事件の解明が日本の事件の解決にツナだる」と語った。
中国製ギョーザ中毒事件
昨年12月から今年1月にかけて中国・天洋食品が製造、日本たばこ産業(JT)子会社と日本生活協同組合連合会が販売した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が有機リン系有毒になった。
日本の鑑定で商品から国内で使用禁止となっている殺虫剤メタミドホスを検出。
故意による混入が疑われ、中国でも同様の中毒被害者4人がいたことが8月に表面化した。
中国内の被害について、日本政府は7月に連絡を受けたが公表していなかった。 (北京、共同)
撮影機材
Kodak DC4800