Kodak DC4800
'07/10/18の朝刊記事から
クルド越境攻撃承認
トルコ国会 イラクへ侵攻可能に
【カイロ17日鄭真】トルコ国会は17日、政府が非合法組織クルド労働者党(PKK)制圧のために提出したイラク北部での軍事作戦実施の許可申請について審議を行い、圧倒的多数で承認した。
これに伴い、政府軍は今後1年間、イラク北部に拠点を置くPKKを越境攻撃することが国内法上、可能となった。
ただ、エルドアン首相は16日、「ただちに侵攻するわけではない」とも述べ、イラク政府のPKKの取り締まり状況などを見て、侵攻を強行するかを決断するもようだ。
トルコ国内のイラク国境地帯では最近、PKKと政府軍の交戦が続発。
イラク政府がPKKの取り締まりで十分な効果をあげていないことから、トルコ国内では、越境攻撃でPKKを掃討する世論が高まっていた。
しかし、米国をはじめ国際社会は、トルコが越境攻撃に踏み切れば、イラク情勢がさらに悪化するとして反対し、トルコに自制を促している。
トルコでは11月上旬にもイラクの安定化に関する国際会議が開催される予定だが、PKK問題は同会議で新たな議題になりそうだ。
Kodak DC4800
'07/10/18の朝刊記事から
「東京宣言は政治文書」
ロシア外相 法的意義認めず
【モスクワ17日藤盛一朗】ロシアのラブロフ外相は17日、訪日を前に日本の通信社から受けた書面インタビューの回答内容を公開し、1993年の「東京宣言」について「法的文書ではなく、(重みの低い)政治文書」と強調した。
日本側は同宣言を「四島の日本への帰属を解決して平和条約を結ぶ方向性を示した」重要合意とみており、真っ向から対立する見解を示して日本側をけん制した。
ロシア外務省が公表した回答内容によると、ラブロフ外相は東京宣言について、「領土問題に対する日ロそれぞれの立場が示されている」と説明。
ロシアの立場は「『四島の帰属の問題を解決して』平和条約を結ぶが、(解決とは)四島がロシアに属するとの合意に達することを念頭に置いている」と主張した。
一方、歯舞、色丹二島の日本への引き渡し方針を明記した56年の日ソ共同宣言については、「双方の議会に批准された国際合意とみなす」とし、東京宣言とは別格の合意として尊重する姿勢をあらためて示した。
しかし、外相は同時に、北方四島は戦後、戦勝国の旧ソ連領となったとの解釈も前面に打ち出した。
また、北方領土への外国企業の進出については、相互利益になるなら歓迎する考えを示した。
ラブロフ外相は23、24日に東京で行われる日ロ外相会談のため、訪日する。
Kodak DC4800
'07/10/18の朝刊記事から
国境警備隊幹部ら逮捕
ロシア 密漁共犯容疑で
【ユジノサハリンスク17日津野慶】ロシア連邦保安庁サハリン支部などは17日までに、密猟者に取り締まり情報を漏洩したとして、密猟の共犯の疑いで、サハリン沿岸国境警備局ネベリスク支部の幹部らを含む7人を逮捕した。
捜査機関と密猟者との癒着は以前から指摘されていたが、摘発されるのは極めて珍しく、ロシア当局の密漁撲滅の意志を示す狙いとみられる。
地元の報道によると、7人のうち現職職員の人数は明らかにされていないが、ネベリスク支部長も含まれている。
調べでは、支部職員らは、今年結成された密漁組織に参加。
警備艇の配置など機密情報を伝え、ロシア経済水域での密漁や水産物の密輸出を助けた疑い。
連邦保安庁などは、証拠として、警備艇の運航表や電話番号の一覧、賄賂と見られる現金約50万ドル(約5800万円)を押収した。
Kodak DC4800
'07/10/18の朝刊記事から
漁獲量 今年並み
四島安全操業 日ロ交渉が妥結
【モスクワ17日藤盛一朗】北方四島周辺水域の来年の日本漁船の安全操業についての日ロ政府間協議と民間交渉は17日、モスクワで3日間の交渉を終えた。
来年も同操業の枠組みを維持、スケソウダラなどの操業条件については今年と同じとすることで妥結した。