水戸城の空堀を見た私は、水戸城登城の締めくくりとして高所から縄張りを望みたいものだと考えていました。
そうだ! 展望台といえばやはりあの塔しかないだろう。
そう思った私は水戸地方裁判所から水戸芸術館通りを歩いていきました。
途中にあった、吉田松陰留学の地の碑文。
(少し私が写ってますね・・・)
碑文は「四海皆兄弟」で始まる吉田松陰の詞が刻まれています。
記名は松陰の本名である「吉田
松陰は東北旅行のため脱藩し、嘉永4年(1851年)12月に水戸に入り、藩士の永井政介の自宅に1ヶ月ほど滞在しました。
水戸では、当代きっての学者であった会沢正志斎に学びました。
会沢より学んだ水戸学の精神は、松陰の私塾・松下村塾をへて明治維新の原動力となりました。
松陰が滞在した永井宅の跡地は、現在は健保協会の建物になっています。
さらに水戸芸術館通りを歩いていきます。
見えてきました(*^_^*)
ついに到着!
地震速報で見た以上に、かの塔は大きいです。
高さは100メートルで、展望室が84メートルの所にあります。
しかし窓がどこにあるのでしょうか??
水戸芸術館は英語名が Art Tower Mito で、塔が中心のようなイメージです。
でも実際は国内最大級の総合芸術施設で、音楽のコンサート会場、演劇の劇場が完備されています。
館長はあの小沢征爾氏が務めていて、水戸市は水戸芸術館の運営にかなりの予算をつぎ込んでいるとか。
では白銀の塔の中へ。
まずエレベーター近くにある券売機で入場券(200円)を買います。
そばに係員のお姉さまがお立ちで、私が入場券を買ったことを確認するとすばやくエレベーターのボタンを押してくださいました。
(私はきれいな女性に対しては、ついつい尊敬語になってしまいます)
エレベーターがやってきてドアが開くと、お姉さまは私を中へと導きます。
そして展望室はこちらです、みたいなことをおっしゃいまして、展望室のフロアのボタンを押して、
「いってらっしゃいませ」
あ、お姉さまはついてきてくださらないのね。
エレベーターは四面ガラス張りになっていますが、エレベーターが昇降するフロアが無機質な金属(チタンだったか)で覆われているので、景色は愉しめません。
エレベーターのフロア表示灯はなんと三角形です!!
一筋縄ではいかないタワーですねぇ(^_^;)
展望室に到達しました。
まぁ予想はしていましたが、窓は小さいです。
水戸市の中央にひろがる千波湖と、郊外に移転した茨城県本庁舎はよく見えました。
北側の窓からは、茨城県を横断する那珂川が悠然と流れるさまを見られます。
!!! 危ないじゃないか・・・足元注意。
お目当てだった水戸城が全く見えない。
この塔が三角形(正四面体)を組み合わせた構造になっているので、角度が悪かったのでしょう。
そういえば水戸芸術館の英語表記は Art Tower Mito でした。
そうであれば、この塔は展望塔じゃなくてひとつの芸術作品なんだ!
そのように考えれば納得ができます。
かわいい人が展望室に来ました。
何を撮っているのかな?
私は水戸城の空撮をあきらめて、早々に下ります。
エレベーターのボタンを押して待ちます。
エレベーターが上まで来てドアが開くと、今度は係員の別のお姉さまが乗っていらっしゃいます。
このお姉さまと一緒に下まで降ります。
お姉さまに対し、「あんまりよく見えませんでした」と申し上げると、
お姉さま「よく言われます」と。
そして「市街地なので、住民の方から『見えすぎると困る』って要望があったのです」とのお言葉。
エレベータに乗って約1分半、地上へ到達。
お姉さまの癒しのお声とはもうお別れです。
水戸芸術館にあったパンフレットをいただいて、外に出ました。
◆参考文献
水戸芸術館ホームページ(水戸市芸術振興財団) https://arttowermito.or.jp/