ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

色褪せた送り火

2011年08月08日 | 時事
京都と言う地でこのような根拠の無い差別がまかり通るとなると、今まで積み重ねてきた人権教育は無力だったのかと感じます。
保存会だけに責任を負わせるわけにはいきません。
行政や人権団体などから、毅然と保存会を支援する動きが起こらなかったのが不思議です。

京都市長が市役所前で送り火って言ってますが、山で火を焚くより街中の方が余程リスキーじゃないですか。そんな理屈の合わない埋め合わせを言うくらいなら、何故大文字送り火で炊くことを貫けないんでしょうか。
お役所得意の事勿れ御都合主義ですか・・・

人権問題の解決に日々携わる方々もどのようにこの問題を捉えているのか。
これぞ言われなき差別そのものではないですか。

残念ですけど、今年の大文字送り火は色褪せて見えることでしょう。
根拠なき疑いで排除したものを形ばかり写真撮影して書き写したものに魂が宿っているなんてあり得ません。
大変残念な決定です。

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<被災の松での京都の「送り火」 放射性物質不安の声で中止>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年8月7日

 京都市で16日に行われる伝統行事「五山送り火」の一つ「大文字」の護摩木として、東日本大震災の津波で流された岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松を使うことを大文字保存会が計画したところ、放射能汚染を不安視する声が京都市などに寄せられたため、急(きゅう)遽(きょ)中止となった。

 用意していた護摩木は約400本あり、遺族の名前や祈りが書き込まれたが、保存会は京都に運ばず、8日夜に陸前高田市で迎え火として使う。さらに護摩木をすべて写真撮影して別の木に書き写し、京都の大文字で燃やす予定。

 送り火は、盆に迎えた亡くなった人の霊を送り出す宗教行事。陸前高田市の鈴木繁治さん(66)が中心となって護摩木を集め、7月下旬に当時集まっていた約300本を京都市と保存会がすべて検査。放射性物質は検出されなかったが、「子供に後遺症が出たらどうなるのか」「琵琶湖の水が飲めなくなる」といった声が京都市などに寄せられ、保存会は8月に入って中止を決めた。

 保存会の松原公太郎理事長は「少しでも被災者の方の思いをくみ、16日には心を込めて送りたい」と話している。
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<「被災地差別」と京都市に送り火の松で抗議300件>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2011年8月8日

 京都市で16日に行われる「五山の送り火」に岩手県陸前高田市の松を使う計画が、放射性物質の汚染を不安視する声を受けて中止が決まった問題で、京都市に8日夕方までに、300件以上の抗議電話やメールが寄せられたことが分かった。

 市によると、「被災地を差別する行為」「中止を撤回すべき」「京都市民として恥ずかしい」などで、電話が一時パンク状態になった。

 松から放射性物質は検出されていないが、「大文字保存会」(京都市)が中止を決定。門川大作市長は取材に対し、松の一部を保存するよう陸前高田市長らに働き掛けたことを明らかにした上で、「中止決定は大変残念で、寂しく思う。(保存会とは別に)京都市役所前の広場で送り火をしたい」と話した。
コメント
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