今年結成45周年を迎えた甲斐バンドですが、WOWOWでスペシャル企画が組まれています。その第一弾としてこの夏に行ったライブハウスツアーの様子を追いかけたのがこのドキュメント。今月の1日に録画したのをやっと見ました。
ツアーは広島から始まり、大阪、福井、愛知、宮城ときて、東京、北海道、静岡、神奈川など。ちなみに東京の映像だけカラーで、あとはほとんどモノクロ。その辺番組作りの拘りがあったのでしょう。
前半はライブハウスの会場入りやリハーサルの様子が結構あって、最初の広島ではライブハウスということでいつもより天井も低いから、リハーサルの時に甲斐さんがマイクスタンドを蹴り上げて振り回したら上の照明に当たってしまい、本番のオープニングの「きんぽうげ」では斜めに回転させる様子も。
大阪ではリハでステージに上がった途端「こんな感じか~。昨日のがなんの練習にもなってない(笑)」なんて声もありました。あれだけ百戦錬磨の人たちが揃っててもそういうことがあるんですね。
全体を見てて、私としては「おお、松藤さんがずっとドラムを叩いとる」というのが結構新鮮で、会場によってはサポートの佐藤強一さんがおらず、ドラムが松藤さんだけということもあったようです。宮城の本番前のリハでは、一郎さんが松藤さんに「二ヶ月前からは想像できないくらいの余裕だね。」と言ってたので、あれだけやってた人でも本番やりながら鍛えられることもあるんですね。
大阪ではバックステージに甲斐バンドのファンとして有名な押尾コータローさんが来てて、オープニングがきんぽうげで燃えたという話や、吟遊詩人の唄を聞いて涙が流れたという話をしてました。
福井のステージでは 一郎さんのギタートラブルで音が出なくなり、甲斐さんがブルースハープを持ってきて即興のブルースが始まったりしました。あの辺はさすがの余裕ですね。始めようとした曲は「ジャンキーズ・ロックンロール」だったようです。
愛知では頭にバンダナをまいたカメラマンのオジサンが出てきて「誰や!」と思ったら、かの井出情児さんでした。「つい口ずさんでしまう」ということで、実際に「ポップコーンをほおばって」を撮影しながら歌ってました。長年名前は知ってましたが、この人を見たのは初めてです。
宮城ではステージ照明やPAスタッフのコメントがあり。東京ではサポートメンバーのコメントがあり、岡沢茂さんは「ライブハウスだと客席との一体感が凄くてサポートではなく甲斐バンドのメンバーとしてやってる感じ」ですって。佐藤強一さんは「自分らは職人なんでキッチリキッチリやるけど 松藤さんのドラムはすごく大らか。自分が歌ってるような感じで好きなんです、もうファンとしてやってるようなものです。」だとか。バックステージでは萩尾望都さん、萩原健太さん、船越英一郎さんが来てて、客席にいた亀和田武さんのコメントもありました。
どの会場でもメンバーが口を揃えて言ってたのは「オーディエンスが素晴らしかった」「客席が準備万端で」「オーディエンスに乗せられた」などで、いかに会場が盛り上がってたのかがうかがい知れます。
ということで、WOWOWでは来月もスペシャル企画満載で、このドキュメントも再放送されますし、13日(日)には「BIG GIG」「HERE WE COME THE 4 SOUNDS」が放送されます。その後も映画「破れたハートを売り物に」とか、あの「照和」でのコンサートのドキュメントや「甲斐バンドシンフォニー」も放送があって、極めつけは来年1月16日にツアーファイナルの生中継があるんだとか。よし、全部録画せねば!