いわゆる夜ドラ枠で先月から放送されていたものが、先週終了しました。これの前の「あなたのブツが、ここに」がすごく良かったのでこれも期待してしてたと。
この妙なタイトルは、津村記久子さんの同名小説が原作だとか。もちろんそちらは読んだことありません。ストーリーは、ある平凡な住宅地に、刑務所から脱走した女が来るかもという噂があり、そこの自治会長が住民総出での見張りを思いついて…というもの。
実は始まってから「いつ面白くなるんだろう」と思ってたのですが、5週目くらいでようやく少しだけ面白くなってきたという感じ。(ちなみに毎週4話ずつで全6週の24話です。) 「つまらない住宅地」とはいえ、関わるのがすべて一軒家で、亡くなった母の遺品整理に悩む女性、母親がやたら留守にする母子家庭、ひきこもりの息子に悩む夫婦、独居の高齢女性、同居の母親に干渉されがちな独身中年男性、三世代同居だが祖母が一番威張っている家庭、いつも家にいるが近所との交流を拒む若い男、など一癖も二癖もありそうなメンツが揃っています。
そこに、業務上横領で服役中の女が脱走したというニュースが入り、しかもその住宅地にゆかりがあってそこに来るかもという噂が出て、各家庭がそれぞれ地味に反応するというのが導入部分。(ちなみに反応しない家もありました。)
一番反応したのはイノッチ扮する自治会長なのですが、そもそもこの人は奥さんが家出して息子と二人暮らし。気を紛らすために、逃走囚から町を守ろうと近所に呼び掛け、一番見張りに適している独居高齢女性の二階を借りて、数名ずつ交代で集まっているうちにささやかな交流が始まるという流れ。
イノッチ以外の出演者は、夏川結衣、中田喜子、尾美としのり、京野ことみ、浜野謙太、吉行和子などが出演。誰がどういう家庭なのかは面倒なので説明省略。
なにしろ登場人物が多いのと逃亡犯の行き先と目的についての展開が遅いので、前半はかなりイライラしました。それでも見続けたのはなんとなく気になったからですが、盛り上がりを待ち切れず見るのをやめてしまった人も多いかもしれません。もうちょっとアクの強いキャラばかり集めればインパクトあったかもしれませんが、ジワジワとそれぞれの味が出てくるところが狙いだったのかも。
結果的に、最後はかなりほのぼのとして終わったので後味はすごく良かったです。24話まで見据えて、序盤からの展開をじっくりとやった制作スタッフにはアッパレをあげるべきかもしれませんが、再放送あっても私は見ないなあ。とはいえ、これはなんとなく見続けてしまうという帯ドラマの真骨頂といえばそうかもしれません。これをほぼ毎晩リアタイ視聴した私を笑いたければ笑うがいいさ。わっはっは。