Catch of the day

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美のカテゴリー

2014-05-18 17:10:11 | 
母がよく作ってくれたハンバーグ、

・・・結構ぶさいくでした。

玉ねぎは粗みじんというより、荒みじんでしたが、

そのごつごつはみ出た玉ねぎが油でチリチリと焼け、

焦んがりと芳ばしく、

忘れられない私の母の味。

形はぶさいくでも、

私の「美」のカテゴリーに存在しているのです。

その人にとって「美」のかたちは十人十色。


すこし前までの私の料理は母とは少し違っていました。

よくニョッキを作りますが、

これをひとつとっても

きちんと形が整っていないと気が済まないところがあって、

まるまる正露丸のように綺麗に丸めてからフォークでぶい~んと押す。

綺麗にグラム数も整ったようなお揃いちゃん達。


かなり以前に言われたことがあるのです。

何度も生まれ変わる過去生のなかで、

隣国の宮廷料理人だった時があるらしいです。

何でも形を整えるのはそのせいなのか? 





最近の私のニョッキ。

ちょっとわざとらしいくらい

でぼこぼこしてるんだけど、

そのブサイクな凹凸にソースが絡みあって


これがすごく美味しいの。。。

最近、私のなかの「美」のカテゴリーが日々差し替えられていきます。

毎日いろんな「美」と出会います。


人は自分でこれはカッコ悪いとか決めつけて生きていることがたくさんあります。

カッコよくありたいと思って体裁を繕い、失敗して凹む。

そしてそれがコンプレックスに。

でもこれが私!って姿勢が前に出ると・・・

気がつけば「美」のカテゴリーで今までとは違う輝きを放ってたりします。



 



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秘密の食べもの

2014-03-23 18:30:03 | 
まだ幼き頃、

ひとりで祖母の家にお泊りをした時のことです。



祖母の家の台所が好きで、

ぴかぴかの床の上に梅干しの入ったツボや保存食があったり

わたしにとってワンダーランドでした。


祖母が冷蔵庫からなにやら取り出すので、

何だろう?

私は昔からずっと、冷蔵庫が開いて袋のガサガサっという音が大好きです。

今日のごはん、なんやろ♪


祖母が手にしていた袋の中から出てきた白い物体。

祖母は台所の隅っこに立ったまま。

お砂糖をほんの少し盛り付けたお皿に

その白い物体を引きちぎり、むにゅっと押し付けてパクンと食べるのです。


じーっと見ていた私に

子供はあかんの。

祖母のそばに行くと、とても甘いようないい香りがして。

それ、なに?

あかん、お母さんにも内緒やで! とちょっと恥ずかしそうに笑った。

いつもニコニコした笑顔の素敵な人で本当に優しい人だった。

そんな祖母が私には絶対にくれなかったもの。



で、このわたくしが、そのまま終わるわけがない。





これやったんか!

自宅の冷蔵庫を開けると

その袋はゴムで止められていて、

おばあちゃんとこにあったンとおんなじやん♪


で、お砂糖を盛り付け、むにゅっと。。。

ん? なんや初めての味やな。。。だんだん、うぅ・・・美味いッ!

最初はバレないように少しだけ削りとり、削りとり、あともうちょっとだけ。。。


すっかり、冷蔵庫の前で寝てしまったという話。

園児で泥酔か。

この時のものなのか、多少脳細胞を破壊された感じは今でもしますが。


いつだったか、母が同じようにお皿にお砂糖を盛り付けていました。





先日、よく晴れた日。

今年初のプチBBQ。


神戸市のイベントにお呼ばれした時に戴いた灘の酒粕。

粕汁にでもしようと思っていました。

でもその前にちょっとだけ。

炙ってみよう。





こんがりと炙る。

ああ、なんて良い香りなんだろう。





黒砂糖をつけてみた。

鼻からぬける酒の香。


懐かしい私のワンダーランドが甦ってきた。


つまみ食いとか、

秘密にすると、もっと美味しいんです。


旅するようにまなぶ世界の食~PARISの街角編~ 東急セミナーBE公開講座 4月20日(日)


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常備菜

2014-03-15 00:40:46 | 




こりっとした食感がはまります。

ビールのおつまみに、大豆との相性は最高ですね。

大豆を炒ってから甘辛くぴりっと煮豆にしています。


忙しい毎日、夕食作りに常備しておくものがあると便利で助かっています。

時間がある時にはなるべく作り置きしています。





レンコンとか、ゴボウとかキンピラにしておきます。

切り干し大根もよく作ります。


こんにゃくも炊いて冷蔵庫に入れておくと

翌日冷たくなったのがまた美味しい。

ただこんにゃくの場合は足が速いので早めに戴きます。





夕食はイカ大根。

これ一品作れば後は常備菜でOK。

楽勝ね。


で、必ず大根の皮が残ります。

これまたキンピラにすると、正直飽きてきちゃう。

もう一品はさっぱりと。





大根の皮を千切りにしてマヨネーズで和えるだけ。

この時、大根の皮だけだと味気なくなるので

セロリの千切りがあるといいです。

ハムとか、春雨とか、いろいろアレンジします。





あさつきは塩漬けにしておきます。

そのままお漬物として戴いても美味しいのですが、

ぴりりとちょっと辛い。

なので刻んだものを卵焼きに入れたり、

上記の大根の皮のサラダのアクセントにしたり、

チャーハンに入れたり。

すごく便利です。


春になったらお弁当持ってドライブ。

そんな時にも常備菜は活躍しそうです。



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サバの水煮缶

2014-02-28 21:03:44 | 
サバの水煮缶。

以前にサバ缶を食べると痩せるというテレビをやっていたと思います。

次の日、スーパーではもちろん・・・ソールドアウト。


で、痩せるかどうかはまだ実証済みではないのですが、

サバ缶は確かにいい食材だと思います。


まずサバに含まれるDHA、EPA。

これはビタミンCのブロッコリーなどと組み合わせると

動脈硬化予防に。


ニンジンなどのベータカロテンと組み合わせると

細胞を丈夫にしてくれます。


ビタミンDも含まれています。

カルシウムと組み合わせると骨粗しょう症予防に。

サバの水煮缶はたいてい骨ごと柔らかく煮ています。

なので缶を丸ごと使うだけでOK。


生で食べる場合、

血合い部分に含まれる「ヒスチジン」が

アレルギーのもとになるヒスタミンになるので、アレルギーの人は要注意。


だから水煮缶は優秀。

私はいつもストックしています。





具だくさんトマトベースのミネストローネ風。

ヘルシー&ダイエットのスープです。


冷蔵庫の残り野菜を1センチ角に、

オリーブオイルで炒めてトマト缶ドバっと&水を適宜入れ、

ぐつぐつしてきたらサバの水煮缶を汁ごと入れる。

月桂樹でコトコト。

夏の終わりに大量に乾燥させておいたバジルも入れて。

塩で味を調えるだけ。


こういう煮込みの時は

玉ねぎ、セロリ、人参をセットにして使うと

スープのベースが美味しくなります。


また、普段から玉ねぎの外皮、野菜のへたなどは捨てません。

全てとっておいてスープストックに使っています。

自然からの贈り物ですから最後まで大切に使いきっています。



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直火焼きマフィン

2014-01-26 14:28:44 | 
静かな住宅街のなか、

ああ、あの店のアレが食べたい。

ワクワクと足早に・・・

あった!と見つけたら休みだった。

こんなボケをかますのはいつものことであった。


で、そのお店に噂の美味しいマフィンがあって、

それをどうしても食べてみたかったのであります。


そのマフィンは

素朴でありながらもっちり食感らしい。

上下は焦ンがりと直火な焼き目がついており、

イングリッシュマフィンとは違う

妙な高さ加減が、JAPAN!て感じらしい。

この手のマフィンの元祖らしい気配。


で、いつの間にか移転し、

長い時の経過とともに立地も含め少し情熱が冷めてしまった。


ふと、思い出し

似たようなのを焼いてみようかと。

以前に教えて戴いたレシピがとても似ていたので

ベーカーズパーセントってやつを少し変更し、

直火焼きマフィンに挑戦してみました。


フライパンで焼くの。

目の前でふっくらするのを

ひっくり返してみたり。

焼き方はあれこれ奮闘しながらなんとか。





なんと、もっちりした食感で、

ちょっとおデブ感のある野暮ったさがなんかとても頼もしくもあり、

おやきの親戚のようなルックス。

おお、プリミティブ!


で、あそこのあのマフィン、みたいなのを作ろう!って思うとき、

私の場合、大体のイメージを焼き付けたら

「あそこのあのマフィン」は一度リセットします。

もっちり、高さのある、バターを使わない、

興味のあるキーワードだけを拾ったら、

あとは自分が今まで焼いた経験値を使って自分流。

あそこのあのマフィンと「そっくり」に仕上げることに

私の場合、あまり必要性を感じていません。


私の食生活にまたひとつ美味しいかたちが仲間入りしました。

ただ、忘れてはいけないのはオリジナルに敬意を表すということ。

これは大事ですね。



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めでたい予感

2014-01-25 00:17:07 | 
料理の「手間」

手間をかけた分必ず応えてくれる。

最初の下ごしらえの段階で差が出ます。





下ごしらえに時間をかけた切り干し大根。

家族には正しいエネルギーのあるものを食べてもらいたい。

料理は心や!ていうおっちゃんいてはったけど、

あれは本当やと思う。





出来上がると姫皿にしてひとり試食会。って、つまみ食い。

レンコンの金平。。。薄いのにシャキシャキ。

これも下ごしらえのひと手間によるもの。


この瞬間がたまらなくキラキラするのは

食材の思いに応えることができたから。





お赤飯?

何かおめでたいことでも?


いえいえ私はいつもおめでたいんですが、

なんかね、予感がするんです。

何かとっても飛び上がるくらい嬉しいことがやってきそう。

先に食べて待ちぶせしちゃおうと思いまして 


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冬の台所

2014-01-11 00:28:07 | 
私のキッチンは白の洋風です。

無いものねだりなのか

「台所」というような言葉が似合うような

日本の昔ながらのデザインにも憧れる。

大好きだった向田邦子さんがそっと立っていそうな台所。


おくどさんとか本当に欲しいなあ。

薪で炊いたご飯は本当に美味しい。

そんなご飯の美味しさを子供の頃から祖母の家で味わっているから

電子炊飯器で炊いたご飯は食べない。

だからわが家にはそれがありません。

結婚したときからご飯はずっと土鍋で炊いています。


先日、美味しそうな白菜が大安売り。

2玉縄でしばられて売ってました。

迷わずお買い上げ。


家に帰るや否や片手に包丁。

白菜に包丁を入れる時は己の気を強く持たなければいけない。

足を肩幅に開き、下っ腹に力を入れ、無我の境地へ

縦に包丁を入れ下までハッ!と気合で降ろすとザ、ザ、ザクッ!

うぅ、ぶるぶる、快ッ感ッ!


梅干用のザルにばばばーっと1/4カットの白菜を並べ2~3時間天日干し。

こうするとあの真っ白な芯のところに甘味が増すのです。


ポリバケツにビニールを敷いて

塩、白菜、鷹の爪&昆布・・・

これを交互に積み上げていく。

ぎゅッ、ぎゅッてウェットに引き締まる音と同時に、

塩に反応した白菜の断面から

冬の匂いがする。

いつもきれいに水拭きをした台所の床の上に置いていある漬物樽。

かすかに感じる実家の冬の台所の匂い。





5日目、蓋を開けると

満足感でいっぱい。


私は実はあまりご飯を食べません。

どちらかというとパン好きです。


が、これがあるだけで

ご飯は本当に美味しいんだなあって思います。

土鍋で炊いたかぎ穴のある銀飯なら最高です。


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Merry Christmas

2013-12-25 19:41:44 | 


イブの朝、庭に出ると真っ赤に紅葉したブルーベリーの葉。

ローズマリーを摘んでイブの夜のナフキンリングにしてみました。





午後はお天気も良かったのでキッチンでパンを捏ねてふかふかのフォカッチャ。

ちょっとエスニックな香りのごちそうを。


チキン、玉ねぎ、ジャガイモ、ブラックオリーブ、クランベリー、

サフラン、ターメリック、カルダモン・・・etc

庭で摘んだローズマリー、フェンネル、タイム、ベイリーフ・・・

冬のローズマリーは木質化し始めるので力強い感じです。





メインディッシュの決めてにシトロンコンフィを。

ヨーロッパの南の地域、北アフリカあたりでは

煮込み料理にこの塩漬けレモンをよく使います。


レモンを縦に切れ目を入れて塩をすりこむ。

正統派のシトロンコンフィのレシピはとてもシンプル。

がしかし、日本のレモンと海外でのレモンの味が違うのです。

特に酸味。

日本のレモンは海外のものに比べて酸味が強いのです。

そこへ塩を使うとしょっぱさだけに拍車がかかる。





今年作ったシトロンコンフィは

フランス料理のプティサレという塩漬け豚をヒントに

塩漬け液を作ってから漬けるというレシピ。

ベイリーフ、クローブ、アニスシード・・・etc

ほんの隠し味程度にグラニュー糖をひとつまみ。


日本のレモンがそれらしく使いやすくなりました。


そしてワインはデリカートファミリーのものを見つけてゲット。

このワイナリーはすごくお気に入りです。

アメリカのモントレーにあるワイナリーで以前ブログでご紹介しました。


もしよろしければその時の記事を。


さ、いよいよクリスマスツリー最後の明かり。

世界中の聖夜にわくわくするような夢が届きますように。


Hope you'll find lots of fun surprises under your tree!

Merry Christmas!





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マラガの干しブドウとシェリー

2013-12-18 18:10:14 | 



スペインの電車でゆっくりと南下。

終点のマラガ。

コスタデルソルというリゾート地があるのです。

この温暖な地域に、ある魅惑的な一粒がある。


「マラガの干しブドウ」

すごく大粒の干しぶどうの美味しさは

その食感にあります。


種が入ったままのレーズンで

奥歯の上でポリポリ

だんだんシャリシャリという音に変化していく。

甘さが穏やかで上品なのであります。


スペインはブドウ作りに向いていますね、きっと。

海の堆積物による石灰分がブドウを美味しくさせるようです。

ワインなんて本当に美味しい。


このワインに更なるアルコール(ブランデーなど)をプラスして

アルコール度を上げたのがシェリー。

アンダルシア地方へレスで作られているものだけをシェリーと呼びます。

スペインではこのシェリーのことをみんな「へレス」っていうので

最初何のことかわからなかった。

フォーティファイドとも呼ばれる酒精強化ワインというカテゴリーで

すぐお隣の国ポルトガルのポートワイン、マディラ酒とで

三大酒精強化ワインとも言われています。


スペインがアラブの支配下にあった禁酒の時代でも

干しブドウとシェリーは病気治療の理由で生産が許されたとのこと。

イスラムの戒律はかなり厳しいとは思うけど、

本当に病気の治療目的だったかなあ、笑。


その土地の風土から生まれるものは

その土地のお酒と合うようにできています。


マラガのブドウが手に入ったらシェリーと一緒にお薦めです。

ネットだと手に入るとは思いますが。

種がぽりぽり美味しくて・・・止まらないはず。


ちなみにシェリーはポタージュスープとの相性もいいですよ。

JALのファーストクラスでは

フルコースのポタージュスープを提供する際、

よく「シェリーもご一緒にいかがですか?」とお薦めしていました。

これを知っている人がメニュー開発をすると

クリーム系とシェリーを組み合わせたようなメニュー、よく見かけます。

ここのシェフはさすがだなあって、思ったりします。


もしよろしければお試しを。





メニュー画像、スタイリング&フォトのお仕事を評価して戴くことが多くなりました。

以前お世話になったレストランでもずーっと画像を使っていてくださると嬉しくなります。

料理研究家さんのHPなどの画像もスタイリングし撮影までやらせて戴いています。

ご依頼等、ご相談はHPからお気軽にアクセスしてくださいませ。


夕刻、落ちてだんだん静かになっていく陽と向かい合いながら

どうすれば今この瞬間の夕陽を撮ることができるのかを

最近いつも考えています。


アンダルシアの夕陽がとても美しいのは

スペインの人達の陽気なあの熱気。

対極に思える静かな夕陽はスペインの人たちの情熱と出会うと

いっそう静かに偉大に燃える気がします。

マラガのブドウとシェリーがマリアージュするように。


日本の夕陽に心揺さぶられる時、

私は心の中にいつも何を観ているのかなあ。





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キャラメルロール

2013-11-15 23:44:44 | 



シナモンロールをポーションで焼くとき、

存在感たっぷりに仕上げたい。

で、そんな大きな焼き型がない時はこんな風に

セルクルにクッキングペーパーをセットして。

仕上がりも素敵ですよ。

こういうお菓子はボリューム感がポイントかな。


そういえば、ずっと以前、ハワイでシナボンというのが大ヒットしました。

シナモンロールの上になにやらアイシングでもなく

ものすごく甘いクリームがかかって。


甘いけど、この甘さは気にならない、美味しい…などポジティブな意見が飛び交う。

同じものを日本でやると「甘すぎる」という、きっと。

身内に厳しい。





へんな形をしているものでも

日本だとなんじゃこれ?と言われ、

実はこれはフランスの○○・・・なんて言おうものなら

さすがよね~。

となる。


こんな人にはちょっとした隙がある。

プライドとコンプレックスの間あたり。

そんな隙を企業が狙っているのかもしれません。

食品の表記問題、いったい日本国の未来はどこへ向かってるのでしょうか。





で、今回はシナモンロールではなく

ミルクキャラメルロール。

お部屋のなかキャラメルの甘い香りがしています。


美味しいものが出来上がると

食べてほしい人がたくさんいる。


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