Catch of the day

food planner cacoの日々もぎたてスピリッツ・・・

秘密の食べもの

2014-03-23 18:30:03 | 
まだ幼き頃、

ひとりで祖母の家にお泊りをした時のことです。



祖母の家の台所が好きで、

ぴかぴかの床の上に梅干しの入ったツボや保存食があったり

わたしにとってワンダーランドでした。


祖母が冷蔵庫からなにやら取り出すので、

何だろう?

私は昔からずっと、冷蔵庫が開いて袋のガサガサっという音が大好きです。

今日のごはん、なんやろ♪


祖母が手にしていた袋の中から出てきた白い物体。

祖母は台所の隅っこに立ったまま。

お砂糖をほんの少し盛り付けたお皿に

その白い物体を引きちぎり、むにゅっと押し付けてパクンと食べるのです。


じーっと見ていた私に

子供はあかんの。

祖母のそばに行くと、とても甘いようないい香りがして。

それ、なに?

あかん、お母さんにも内緒やで! とちょっと恥ずかしそうに笑った。

いつもニコニコした笑顔の素敵な人で本当に優しい人だった。

そんな祖母が私には絶対にくれなかったもの。



で、このわたくしが、そのまま終わるわけがない。





これやったんか!

自宅の冷蔵庫を開けると

その袋はゴムで止められていて、

おばあちゃんとこにあったンとおんなじやん♪


で、お砂糖を盛り付け、むにゅっと。。。

ん? なんや初めての味やな。。。だんだん、うぅ・・・美味いッ!

最初はバレないように少しだけ削りとり、削りとり、あともうちょっとだけ。。。


すっかり、冷蔵庫の前で寝てしまったという話。

園児で泥酔か。

この時のものなのか、多少脳細胞を破壊された感じは今でもしますが。


いつだったか、母が同じようにお皿にお砂糖を盛り付けていました。





先日、よく晴れた日。

今年初のプチBBQ。


神戸市のイベントにお呼ばれした時に戴いた灘の酒粕。

粕汁にでもしようと思っていました。

でもその前にちょっとだけ。

炙ってみよう。





こんがりと炙る。

ああ、なんて良い香りなんだろう。





黒砂糖をつけてみた。

鼻からぬける酒の香。


懐かしい私のワンダーランドが甦ってきた。


つまみ食いとか、

秘密にすると、もっと美味しいんです。


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