歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

演歌・港・居酒屋・・・そして風吹ジュン。

2006年11月18日 | 映画の話し
演歌は、寂しくて、懐かしくて、優しくて、悲しくて、そして、暖かくなりますね。

寒い夜は「焼酎のお湯割り」を飲みながら演歌を聴く。ひとり、遠~い過去の「しょっぱい思い出」を辿りながら・・・・・・・。

一度。やってみたいと思うのです。東北の寂しい港の小さな「居酒屋」で、ひとり淋しく酒を飲む。当然そこには「わけありげ」な「艶っぽい」女将いるわけです。

女将は誰がいいかなぁ。やっぱっり「八代亜紀」とか・・・・・・・ちょっとイメージではないなぁ。

そう! 思い出しました。居ましたこの人が。間違いなく、絶対に、誰が、何と云おうとも「風吹ジュン」です。風吹ジュン以外は考えられません。

誰かいた、誰かを忘れている・・・・・・と、思い出そうと半日が過ぎて、トイレの中で、ハットして思い出したのです「風吹ジュン」の顔を、忘れぽっくなりました 

風吹ジュンと「再会」したのは、最近借りたビデオです。それは「男はつらいよシリーズ」44作目、1992年制作の「寅次郎の青春」のなかです。

風吹ジュンは私の「青春時代」のアイドルでした。彼女はきっと「良い経験」をしてきたのでしょう。「いい歳の取り方」をしていました。私の中では「ナンバーワン女優」です。

これを書く為に調べていたら、この映画が公開された年に彼女は、離婚をしていたのです。いろいろあったんだね・・・・・・。彼女はわたしより3歳年下です。

それで「寅次郎の青春」なのですが、舞台は宮崎県の油津です。港のそばで理容店を営み、ひとり暮らす「婚期」を逃した女性の役です。

昼休み、食堂で寅と知り合い、その後、散髪して貰う寅次郎。そのシーンが印象的なのです。

洗髪、マッサージ、ひげ剃り、寅の気持ち良さそう顔。明るい日差し、柔らかい風に窓のカーテンがそよぎ、耳に入るのは小鳥のさえずり、のどかで平和な秋の昼下がり・・・・・・。
忘れられないシーンです。

そのシーンで、「男」であれば「誰しも憧れる」カットがあります。こんな床屋さんがあれば、一週間に一度は行ってみたくなります。

それはですね。髭を剃るカットで、風吹ジュンが「立ち位置」の反対側の頬をそるときに、彼女の「胸」が寅の頬に、一時軽く触れるのです。

寅は身動き一つしませんが、きっと頬に「全神経を集中」して、その感触を確認している筈です。寅はそれを「サイン」として受け取り、暫くの間「髪結いの亭主」気分に浸るのです。最後は、いつものお約束通り振られます。

結婚そして離婚。この時、この映画を期に「女優風吹ジュン」は「いい女」になって戻ってきました。

山田洋次監督、「あんたはエライ!」。風吹ジュンの復活はあなたの力が大きく貢献しています。

もう一人います。監督が貢献した役者が、この前年の1991年に制作した「息子」に、下町の工員役で出演した「いかりや長介」です。

これからですね、彼が「シリアスな役」もこなすようになったのは、しかし、役者としてこれからという時に、亡くなりました。本当に残念でした。

「踊る大捜査線」の刑事、テレビの連ドラで演じた貧乏弁護士役「いい味」出していました。

この「息子」の主役が「永瀬正敏」でした。今回の「寅次郎の青春」で、風吹ジュンの弟役で出演していました。永瀬を知ったのは「息子」を観た時です。

この時の和久井映見が良かった。永瀬よりも良かった。可憐な乙女でした。


永瀬はいい役者と思いますが「歳を重ねた姿」が想像できません。これから役者として「難しい年齢」になる気がします。いつまでも「若者」はできませんからね。

今年、出演した黒木和雄監督の遺作 「紙屋悦子の青春」 が「若者」を演じる最後でしょう。

彼も今年は40歳のおじさんの筈ですから。
原田知世も来年は40歳。「おじさんとおばさん」の青春映画?


演歌の話しが、いつの間にか映画の話しになってしまった。
まぁ。いいでしょう。

東北の、寂しい港町の居酒屋の話はいつかまた・・・・・・。

      今晩は、これでお終いです。   

コメント (1)
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