近年、乳児期に受ける必要のあるワクチンが増えてきました。
特に生後6ヶ月までは渋滞と云えるほど混み合っています。
従来のBCG、ポリオ、三種混合(DPT)に加えて、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、そしてこの秋からロタウイルスワクチンも接種可能になり、さらに今後、B型肝炎ワクチンも入ってくると予想されます。
赤ちゃんの生まれたお母さん方には、自治体から予防接種の予診表と「予防接種とこどもの健康」(あるいは自治体オリジナルの説明書)という冊子が配布されているはず。
その際に、担当者から予防接種のスケジュールの組み方を教えてもらっているでしょうか?
「これ読んでおいてください」と渡されただけでは途方に暮れてしまいそうですね。
そんな折、この記事が目につきました;
■ 子どもの予防接種(5)推奨スケジュールを公開
(2011年12月8日 読売新聞)
今年4月に長男を出産した千葉県習志野市の主婦、土屋利華さん(40)は予防接種の予定表を手にし、種類の多さに驚いた。
BCGやポリオ、三種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風)など、公費で行う定期接種のほか、自費で受ける任意接種のヒブ(インフルエンザ菌b型)、小児用肺炎球菌、B型肝炎、水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜなどもある。
さらに、それぞれ接種する時期や回数が決まっている。例えばヒブ、小児用肺炎球菌は通常、生後2~6か月で接種を始め、計4回接種する。三種混合は同3か月から3回、その後、12~18か月の間に1回、追加接種するのが標準的だ。
ワクチンには、病原体の毒性を弱めた「生ワクチン」と、毒性をなくした「不活化ワクチン」がある。生ワクチンを接種すると、他のワクチンの接種までに27日以上、不活化ワクチンの場合は6日以上間隔を空ける決まりもある。土屋さんは「何回も接種が必要なワクチンがいくつもあり、スケジュールを立てるのが大変です」と話す。
新潟大(新潟市)小児科教授の斎藤昭彦さんは「どのワクチンも重要だが、あえて順番をつけるのであれば、重症化の恐れがあるものや、地域で流行している感染症のワクチンを優先してほしい」と助言する。
例えば細菌性髄膜炎は、子どもの場合、約5%が死亡し、20~30%に発達障害などの後遺症が残る。また、百日せきは全国的に成人の間で流行している。これらの病気を予防するヒブや肺炎球菌、三種混合のワクチンは早めに接種する。
日本小児科学会は推奨する予防接種スケジュールを今春、同学会のホームページで公開した。
同学会は、定期、任意を区別せず、優先度が高いワクチンを示した。生後2か月でヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス胃腸炎、同3か月から、これらの2回目と三種混合、BCG、ポリオ――とワクチンを接種していくことを勧めている。
いずれも複数のワクチンを一度に接種する同時接種が前提だ。斎藤さんは「同時接種でワクチンの有効性が落ちたり副反応の頻度が高まったりはしない。何度も医療機関に通院する負担が軽減され、効率よく接種できる」と説明する。
感染症で命を落としたり、重大な後遺症が残ったりするのを防ぐのがワクチンだ。子どもには早めに予防接種を受けさせたい。
昨年春に同時接種後の死亡例が報告されて話題になり一旦停止しましたが、分析・検証の結果「同時接種と死亡例は関係ない」と判断され再開されました。しかし、未だに「同時接種は恐い」という漠然とした不安がぬぐい切れていない印象があります。
アメリカではロタウイルスワクチンを含め、生後2・4・6ヶ月には6種類のワクチンを同時接種しています。それで問題は起きていませんので、マスコミが煽った実態のない不安に怯えているのは日本だけのようです。
記事にあるように日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールがHP上で公開されています。他にも、信頼できる団体がスケジュールを提案・公開していますので参考にしてください;
□ 「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」(2011年11月)
□ KNOW*VPDが推奨する予防接種スケジュール「ワクチンデビューは生後2ヶ月の誕生日!」
□ 国立感染症研究所の感染症情報センターの推奨する「乳幼児予防接種スケジュール」
こちらでは接種可能な主要ワクチンをすべて受ける場合の接種方法を3パターン示しています。
(1)同時接種を希望するが、1回当たり2種類以下を希望する場合(インフルエンザワクチンを除いた受診回数:18回)
(2)同時接種を希望する場合(同14回)
(3)単独接種を希望する場合(同29回)
迷って決めかねているお母さん・お父さんは、地域の保健センターや保健師さんにご相談ください。
特に生後6ヶ月までは渋滞と云えるほど混み合っています。
従来のBCG、ポリオ、三種混合(DPT)に加えて、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、そしてこの秋からロタウイルスワクチンも接種可能になり、さらに今後、B型肝炎ワクチンも入ってくると予想されます。
赤ちゃんの生まれたお母さん方には、自治体から予防接種の予診表と「予防接種とこどもの健康」(あるいは自治体オリジナルの説明書)という冊子が配布されているはず。
その際に、担当者から予防接種のスケジュールの組み方を教えてもらっているでしょうか?
「これ読んでおいてください」と渡されただけでは途方に暮れてしまいそうですね。
そんな折、この記事が目につきました;
■ 子どもの予防接種(5)推奨スケジュールを公開
(2011年12月8日 読売新聞)
今年4月に長男を出産した千葉県習志野市の主婦、土屋利華さん(40)は予防接種の予定表を手にし、種類の多さに驚いた。
BCGやポリオ、三種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風)など、公費で行う定期接種のほか、自費で受ける任意接種のヒブ(インフルエンザ菌b型)、小児用肺炎球菌、B型肝炎、水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜなどもある。
さらに、それぞれ接種する時期や回数が決まっている。例えばヒブ、小児用肺炎球菌は通常、生後2~6か月で接種を始め、計4回接種する。三種混合は同3か月から3回、その後、12~18か月の間に1回、追加接種するのが標準的だ。
ワクチンには、病原体の毒性を弱めた「生ワクチン」と、毒性をなくした「不活化ワクチン」がある。生ワクチンを接種すると、他のワクチンの接種までに27日以上、不活化ワクチンの場合は6日以上間隔を空ける決まりもある。土屋さんは「何回も接種が必要なワクチンがいくつもあり、スケジュールを立てるのが大変です」と話す。
新潟大(新潟市)小児科教授の斎藤昭彦さんは「どのワクチンも重要だが、あえて順番をつけるのであれば、重症化の恐れがあるものや、地域で流行している感染症のワクチンを優先してほしい」と助言する。
例えば細菌性髄膜炎は、子どもの場合、約5%が死亡し、20~30%に発達障害などの後遺症が残る。また、百日せきは全国的に成人の間で流行している。これらの病気を予防するヒブや肺炎球菌、三種混合のワクチンは早めに接種する。
日本小児科学会は推奨する予防接種スケジュールを今春、同学会のホームページで公開した。
同学会は、定期、任意を区別せず、優先度が高いワクチンを示した。生後2か月でヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス胃腸炎、同3か月から、これらの2回目と三種混合、BCG、ポリオ――とワクチンを接種していくことを勧めている。
いずれも複数のワクチンを一度に接種する同時接種が前提だ。斎藤さんは「同時接種でワクチンの有効性が落ちたり副反応の頻度が高まったりはしない。何度も医療機関に通院する負担が軽減され、効率よく接種できる」と説明する。
感染症で命を落としたり、重大な後遺症が残ったりするのを防ぐのがワクチンだ。子どもには早めに予防接種を受けさせたい。
昨年春に同時接種後の死亡例が報告されて話題になり一旦停止しましたが、分析・検証の結果「同時接種と死亡例は関係ない」と判断され再開されました。しかし、未だに「同時接種は恐い」という漠然とした不安がぬぐい切れていない印象があります。
アメリカではロタウイルスワクチンを含め、生後2・4・6ヶ月には6種類のワクチンを同時接種しています。それで問題は起きていませんので、マスコミが煽った実態のない不安に怯えているのは日本だけのようです。
記事にあるように日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールがHP上で公開されています。他にも、信頼できる団体がスケジュールを提案・公開していますので参考にしてください;
□ 「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」(2011年11月)
□ KNOW*VPDが推奨する予防接種スケジュール「ワクチンデビューは生後2ヶ月の誕生日!」
□ 国立感染症研究所の感染症情報センターの推奨する「乳幼児予防接種スケジュール」
こちらでは接種可能な主要ワクチンをすべて受ける場合の接種方法を3パターン示しています。
(1)同時接種を希望するが、1回当たり2種類以下を希望する場合(インフルエンザワクチンを除いた受診回数:18回)
(2)同時接種を希望する場合(同14回)
(3)単独接種を希望する場合(同29回)
迷って決めかねているお母さん・お父さんは、地域の保健センターや保健師さんにご相談ください。