前項目で「英国はハイリスク・ハイリターンを選択した」と、その大胆さについて書きました。
しかし一方で、本日その慎重さがうかがわれる記事を目にしました。
それは「16-17歳対象に新型コロナワクチン接種開始、ただし1回目のみ」
というニュース。
成人の7割に2回接種を済ませている英国ですが、実はまだ小児には認可されたものの実施はされていなかったのです。
この辺は、アメリカの方針に“右に習え”をしている日本とは違います。
ファイザーのワクチンを使用するのですが、現時点ではまだ1回しか許可しません。
2回目の安全性が未確認だから、という根拠です。
さらに驚いたのは「接種に際し親の同意は不要」ということ。
16〜17歳ですよ。
日本ではあり得ないことです。
HPVワクチンについて以前調べた際も、
「英国では本人に説明して同意を得て接種している」
と知り驚いた経験があります。
キチンと性教育をして、
性交渉感染症であるHPVのリスクを知り、
それがガン化するリスクを理解し、
自分で納得してHPVワクチンを受けているのです。
ですから、日本のように、
「やれと言われたから痛い注射をされてひどい目に遭った」
という被害者意識はありません。
今回の新型コロナワクチンもHPVワクチン同様、筋肉注射です。
現時点の情報では、親の同意が必要ですが、本人の同意はあやふやです。
これでいいのでしょうか?
■ 英国、16~17歳へのワクチン接種開始へ
(産経新聞:2021/8/5)より抜粋
英政府の諮問機関「ワクチン・予防接種合同委員会(JCVI)」は4日、全ての16~17歳への新型コロナウイルスワクチンの接種を認めるよう勧告した。英政府はこれまで原則として18歳以上の接種を認めていたが、JCVIの勧告を受け、月内にも接種対象を16歳以上に引き上げる。
JCVIが今回、政府に勧めたのは米製薬大手ファイザー製ワクチンの1回目の接種。2回目を認めるかどうかについては今後、改めて通知するとした。英メディアによると、接種に際し親の同意は不要という。
若年層への臨床試験(治験)などを経て、ファイザー製の1回目の接種は16~17歳にも安全面で問題がないと判断した。 極めてまれなものの、2回目の接種後に若者の間で心筋炎などの副反応が多くみられるとの報告を受け、2回目の接種についての結論は見送った。
英政府によると、3日時点で英国の18歳以上の73・2%が2回の接種を完了した。政府はこれまで重症化リスクの高い家族らと同居している場合などに限り、12~17歳にファイザー製の接種を特別に許可していたが、安全性の検証が十分ではなかったため、成人以外への接種を正式に承認していなかった。