バスク2日目の昼からは、登山鉄道でラ・リューヌの山頂へ
登山鉄道は、サン・イグナス峠からスタート
この日のどこまでも広がる青空は、最高のご褒美でした
チケットは、当日朝にオンラインで購入
ガイドブックには、往路は登山鉄道を使い、下山はハイキングも良しとあります
でも面白いことに、登山鉄道のチケットは往復のみ販売で、ひとり22€
ホーム前には少しずつ人が集まってきますが、ホームに入れるのは、列車が入って来てから
なんともクラシカルな列車で、1924年開通当時と同じ形だそう
対面で10人座れるのボックスがいくつかあり、窓口でスマホの予約票を見せて、乗り込むボックスの番号が書かれたチケットを受け取ります
乗り込む前に、私はダウンベストを取り出して中に着込み、プーさんはダウンライトジャケットを着て防寒対策
乗り込むと、外からしっかり施錠されたけど、いわゆるオープン列車
ラ・リューヌ登山鉄道は、ラック式鉄道で線路の中央にレールに並行に、歯車を平に伸ばしたレールが加わったシュトループ式歯軌条鉄道
要するに車両の下に設置された歯車がレールの歯軌条を一個ずつ噛み合わせながら登ったり降りたりする方式
ユングフラウの登山鉄道やフランスならシャモニーなど、世界の急な勾配を登る登山鉄道はみなこのラック式だそう
列車が急勾配を滑るように落下したりする不安のない列車だとわかります
時速8キロ、全長4.2キロ、35分をかけてラ・リューヌの勾配を山頂まで登るとあります
ボックスの足元は板張りで柔らかな熱が伝わってきて、床暖房になっているようでした
時速4.2k mは、散歩ぐらいの速さですが、登り坂なので、もちろん登山者より遥かに早い
木立の中を登っていくと、右手に視界が開け、ビスケー湾とサン・ジャン・ド・リュズの小さな港町が見えてきました
この登山鉄道は、開通当時はサン・ジャン・ド・リュズの別荘族が乗っていたのだとか
ラ・リューヌの山は聖なる山とされていて、昔から山登りが盛んだったようです(日本と同じだぁ)
ラ・リューヌ山に登頂した初めての有名人はナポレオン3世のユージェニー皇后で、1859年の登頂記録が山頂にあるとか
ユージェニー皇后は登山鉄道開通前の登山だったので、ロバに乗って登ったそう
こういう話を知ると、箱根や奥日光も位ある人が駕籠かきに担がれたりして登ったんだろうなぁと思ったり、私の頭の中は忙しい(笑)
フランス側のバスク地方が見晴らせる場所で列車が停まりました
この雄大な景色をもっと見たいと立ち上がると、プーさんの大ブーイング
危ないことしないで😡って言われても、止まった列車の中なのに
まもなく下りの列車がやってきて、通過した後に、登り列車が動き始めました
単線なので、中間地点で待ち合わせでした
その後、ゆっくりと動き始め、放牧されている馬なのか、野生の馬なのか、カウベルならぬホースベルをクビに下げたり、付けていなかったり
山頂手前の急勾配では、少し列車が喘ぐように登っていくのは気のせい?
ラ・リューヌ登山鉄道の運行期間は3月下旬から11月上旬までなので、シーズン最後に近い季節
ハイキング客も今季最後の登山を楽しんでいるようで、そこそこの数のハイカーがいます
35分後に山頂に到着
帰りは2時間後です
まずは360度のパノラマを思いっきり楽しみます
山頂の西南方面はスペイン
海抜900mからの景色‼️
スペイン国境近くの街、サン・セバスチャンが遥か彼方に
ヘリポートの真ん中に立ったところ、風が強くて(ヘリコプターはここまでこれる日が何回あるのかな?)
フード被って髪が乱れるのを防止したつもり(でもしっかり乱れていました)
レストランが3軒ほどあり、一番近いレストランへ入りました
風か冷たくて寒いのです
でも、ハウスの中は暖房が効き、快適な空間
プーさんがビールとチップス買ってきて、今日の行動が順調なことを喜んで乾杯🍻
レストランのメニューはとても充実しているようで、様々な食べ物がそれぞれのテーブルに運ばれてきます
プーさんも私も、日本のスキー場とかのレストハウスと随分違うことにびっくり‼️
カレーかうどんのような丼物しか経験ない私たちですから
外でピクニックしている強者もいるので、私たちも寒さに負けずに山頂を散策
たくさんの馬がいて、足元は厳重注意
馬糞の数が凄まじい
とても人馴れしている美しい馬とツーショット
こんなに馬がいて、この馬は何の為に放牧されているのか気になります
牛ならわかるのですが
ピレネー山脈に続く稜線は、見た感じはさほど険しくなく、ピレネーを超えて人々が古代から行き交っていたんだろうなぁとわかります
また岩盤の形が面白く、ここにブラタモリのタモリさんがいたら、岩盤見ながら蘊蓄聞かせてくれるだろうになぁ、なんて思ったり
ピレネーへ続く道は、ハイキング用に整備された部分も
2時間の山頂滞在はあっという間に終わり、駅舎へ向かいました
ラ・リューヌ登山鉄道の開通までの歴史が書いてあります
嬉しいことに、この山頂でも電波の状態は良くて、サクッと検索して 何が書いてあるかわかります
便利な世の中〜
下りも同じボックス
この日の投宿は、眼下に見えるサン・ジャン・ド・リュズ
サン・イグナス峠駅に到着、出口は一方通行
楽しい時間でしたし、お天気に恵まれてラッキー(登山鉄道を降りる頃は空は雲に覆われてきましたから)
サン・ジャン・ド・リュズへはバスで向かいます
バスの運賃は、ひとり2.3€
アイノアからこのサン・イグナス峠の登山鉄道乗り場までとほぼ同じ距離です
バスって安い
でも、殆どがマイカーのようで、バスに乗り込んだのは他にひとりだけでした
いやあ、何もかもが素晴らしいです、写真に痺れています。ラ・リューヌの山ですか?全く知りませんので調べますと登山口はフランス、山頂はスペインとありました。良い景色、最高の天気に恵まれましたね。
私も30代ごろにスペインはバルセロナとマドリッドに行きましたが「南欧の旅」というツアーでしたのでそんなに記憶がありません。ですから今回おたかさんの記事でたっぷりと楽しんでいます。
ラ・リューヌの山頂はスペインですか!
入ったレストハウスはフランス語だったような
ポーダーに立つとなんだかウキウキするんですよね(笑)
紛争のない平和な場所だからこそですが
叶わぬ夢もたくさんありましたが、バスク行きは叶いました
旅した気分になりました!
バスク地方と言えばスペインですが、フランス側があったのですね!
登山鉄道もクラシックで人も多くなく、お天気には最高に恵まれて、なんてラッキーな!ことでしょう!
私はマッターホルンが雲に霞んで見えず、
たった30秒くらい見えたのに残念な思いをしました。
フランス🇫🇷の生活をよく知った娘さんのガイドで
楽しさは数倍にもなったことでしょう❣️
母娘の旅は格別!
最高の時を過ごされたのでしょうね^_^
ラ・リューヌ登山鉄道は、前日のハプニングもあったので、行くかどうか迷ったのですが、行って正解でした(ラ・リューヌ)を選んだから、行けなかった所もでたのですがね
山も海もお天気に左右されますね
マッターホルンは、もちろんスイスの山へ行かれたからご覧になったんですよね
ラ・リューヌは標高も1,000m以下ですし、アルプスとは比べ物になりませんが、楽しい経験になりました
フランスも国土が広いから、東西南北で全く違う景色や文化があるようですね