カツラの木は大家族なんだって 真ん中で朽ちたように見えるのはおじいさん おばあさん 新しい命はその横に白い細い枝を伸ばしている。 この木で一番細い枝は 孫 ひ孫の枝 だんだん育って 太くなると元の幹は朽ちていくんだって だからこんな形をしているんだね。 世代交代の木とも言えるけれど私には大家族の木に思える。
ますますカツラの木が好きになった。
地元のおばさんとガイドさんは また春来たいなと言って戻って行かれた。 私たちは先に進むよ。
二人を頂上まで行かせたい。
籾糠山の紅葉は黄葉 ブナが多いからね。時々赤い木があるとほんの少しでもきれいだね。
谷に沿って登っていくと 紅葉は深さを増してくる。 お天気がいまいちなのは残念だけれど 口をついて出る言葉は「きれ~」
沢の休憩スポットは木平湿原と籾糠頂上への分岐になっている。 ここから頂上へはちょっと急登が・・・・
おまけにガスが出てきて 彼女たちすっかり行く気を無くしている。 これじゃぁ行っても何も見えないかもしれないなぁ・・・
もう一つの登山道 ブナの木探勝路から来た道と出会うと気持ちが固まった。
「やめて 降りましょう。木平湿原を回って帰ろう。 頂上に行っても何も見えないし。」
で来た道を戻る。現在の標高1620メートル
今回いつもと違う設備が数カ所に配備されていた。 携帯トイレの使用ブース
試験的なものだそうだけれど これはありがたい。最近バイオトイレなど実にきれいなトイレがあり それが一番ありがたいことは確かだけれど 花摘みと称して草むらに消えるとティッシュの花が咲いていたりして とても不愉快な気分になることが多い。
このブースには 携帯トイレがおいてあって(無料で) ファスナーのついた大きな袋には 真ん中に 天ぷら油を吸い取るようなパッドが入っている。 ブースには真ん中に穴の開いたドーナツ状のいすが置いてあってそこの大きな袋をかぶせる。 終わったら引き出してファスナー付きの袋に入れて持ち帰る。
初めての体験なので使用してみた。頭がつかえる狭さを我慢すれば快適に利用できる。 今回は予算が下りたとかで無料だったけれど350円の原価のもの 無料にすることは無い。 国の仕分け作業で山のトイレを作ることが難しくなってしまった。 またくることが無いかもしれない山で 自分の欲求だけを満たして帰る事が平気な人が多いので こうしてもいつまでも快適に使えるかどうかは???である。しかし山を美しく保つには残念ながら少々お金がかかるのかもしれない。
そんなことを事を考えながら 木平湿原の稜線を目指す。