【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

安倍政権の狂乱ぶりを物語っていたのが、露骨な「野田聖子潰し」だ。

2015-09-07 18:32:40 | 転載と私見
上から下まで善悪を区別できない厚顔無恥
(「日刊ゲンダイ」2015年9月8日新聞2面書き写し 転載不可)

 先週末に安倍政権の狂乱ぶりを物語っていたのが、露骨な「野田聖子潰し」だ。

「無投票ありきが党の常識ではない」
「協力してくれる仲間にこつこつと呼び掛けている」
とし、総裁選出馬を模索している野田聖子前総務会長の周辺に、猛烈な妨害工作を仕掛けている。官邸サイドの「嫌がらせ」の酷さは、野田の推薦人として名前が挙がっている面々をみれば、理解できる。
「推薦人になる意向を固めた」と報じられた尾辻秀久元参院副議長をはじめ、「野田推薦を否定しないのは、来年の参院選で非改選のベテランで、もう役職に上がり目のない人だけ」(自民党関係者)という。

 裏返せば、「前途ある」(?)若手・中堅議員は、野田の推薦人であることもウカツに表明できないムードが、党内には蔓延しているのだろう。
安倍陣営の締め付けも、先週末から激しさを増すばかり。官邸サイドから「派閥の幹部クラスに「○○さんは大丈夫でしょうね」と、若手議員の動向を尋ねる電話攻勢がエスカレート。神経をとがらせる安倍周辺は、野田の推薦人になりそうな議員をリストアップし、片っ端から探りを入れる。

 「時には派閥の領袖を通じて、直接本人に野田聖子推薦を断るよう恫喝まがいのプレッシャーを加える」(ある派閥幹部)。



「無投票再選」崩れれば審議日程は「綱渡り」


「親の仇」じゃあるまいし、狂ったような野田聖子出馬つぶしは、安倍サイドのあせりの表れ。政権運営が日に日に追いつめられている証拠だ。8日告示の総裁選で、安倍の「無投票再選」が崩れれば、大詰めを迎えた安保関連法案の審議日程は文字通り「綱渡り」となる。
 実際に総裁選の選挙戦が行われると、野党は「首相交代の可能性がある」として審議に応じなくなる。20日の投開票まで審議をつっぱねられたら、安保法案は吹っ飛びかねないのだ。政治学者五十嵐仁氏が言う。

「だから首相周辺は野田陣営を抑えつけたいのでしょうが、お門違いというものです。戦後最長となる95日も国会を延長しておきながら、ずるずると安保審議がずれこんだ理由は、無理筋の安保法案を通すため、首相が無茶な答弁や対応をくり返し、首相席から下品なヤジまで飛ばしたことに尽きます。
そもそも、9月末の総裁任期切れ(人気切れ・・引用者)は3年前から分かっていたこと。
 首相周辺は当初『8月中旬までに安保法案をしあげ、総裁選は無投票再選』とたかをくくっていたのでしょう。そのアテがはずれたからといって、自分たちの国会運営の不手際をたなにあげ、党の規定に反していない野田陣営を邪魔者扱いかるのは、大人の対応とは言えません。それこそ、善悪の判断基準を失っている印象を与えるだけです」


沈没したくなければ船頭を代えるしかない

 やはり人間は落ち目になると、その本性が出るものだ。安保法制の廃案危機でシリに火がついた安倍の姿を見ていると、つくづく、そう思わざるを得ない。森田実氏はこう言った。
「国会そっちのけの大阪テレビ出演、なりふりかまわぬ野田聖子出馬潰し。この2点から浮かびあがってくるのは、この政権の厚顔無恥と、幼児じみた独善性です。
 もっと言えば、麻生副総理・財務相のG20閉幕後の会見にも呆れましたね。日銀の異次元緩和の失敗にふたをして、『中国の構造的問題が映し出されている』と、全責任を中国政府に押しつけるような態度でした。
 謙虚な反省を失った政権は物事の失敗に気付かず、必ず失政の深みにはまっていきます。この政権、もう持たないと思いますよ」



「今の安倍政権は『終わりの始まり』どころか、本来なら、とうに『終焉』にさしかかっていたはず。何とか政権が続いているのは、メディアが安倍政権の末期症状を深く追及しないためで、この政権の延命は、国民生活にとって、とても危険です。現に目の前で世界規模の経済失速が起きているのに、安保法案にかまけて何一つ景気対策を打とうとしません。国民生活も日本経済も安倍政権と共倒れなんて、真っ平ご免です。沈み掛けた「日本丸」を救うには、船頭を代えるしかありません」(五十嵐仁元法政大学教授)


 狂乱政権にこれ以上、この国を任せるのは危険だ。野田聖子が言う通り、今の日本は「義を見てせざるは勇なきなり」の状況だ。安倍を政権の座から引きずり下ろすことこそ、最大の義であることは言うまでもない。

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私見
 新聞で週刊誌の広告を見て驚いた。ブラックジョークだろうか。

「10月安倍政権、橋下徹副総理入閣?!」

 安倍を永田町の井戸の中からひきずりだして、自由な現実を知ってもらおう。ストッブ安倍を掲げた野田聖子の勇気こそ、自由で民主的な政党人にふさわしい。安倍晋三? 大日本帝国信心暴徒としかたとえようがない。