【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【孫崎享のつぶやき】 引用

2023-02-19 20:39:28 | 転載
「安倍元首相銃撃は日本版「ケネディ事件」か…週刊文春投げかけた“疑惑の銃弾”。文春専門家の助言の下実証実験。山上の位置から右前頚部に弾が当たる可能性は極めて低いという結論。「射出口」未確認、体内にあるとみられる銃弾見つからず(日刊ゲンダイ)
2023-02-19 07:515



安倍元首相銃撃は日本版「ケネディ事件」なのか…週刊文春が投げかけた“疑惑の銃弾” (日刊ゲンダイ)
奈良県警は2月13日、安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(42)を建造物損壊などの容疑で追送検したことで、一連の捜査を終結したと発表した。

だが週刊文春(2月16日号)は、「このテロ事件の全容は解明されていない。疑惑の銃弾問題があるではないか」と報じたのである。
文春によれば、昨年9月30日、奈良県議会の総務警察委員会で、自民党県議の質問に対して、奈良県警の安枝亮本部長が、司法解剖の結果、安倍元首相の体に当たった弾のうちの1発について、こう明かしたという。

「右前頚部、首の付け根の右前あたりになるんですけれども、そこから入って右上腕部に至っているという状況でございます」
だが、3度にわたって事件現場に足を運び独自の検証を続けてきた銃器評論家の高倉総一郎は、「被害者の体勢では、首の右側に弾が当たるとは考えられない」と言っている。
自身も狩猟免許を持っている自民党の高鳥修一元農水副大臣も、「結局、警察庁幹部から右前頚部の銃創について納得のいく説明はありませんでした。彼らは1度目には、私の疑問に対し『(山上は、安倍氏の真後ろよりも)もっと左から撃った』と、その場を取り繕う言い方をした。2度目の説明の場ではそうした発言はなく、ただ『大きく振り返ったからだ』と」

警察庁幹部ですら合理的な説明ができない。そこで文春は専門家の助言のもとに実証実験を行った。
安倍元首相とほぼ同じ身長の記者が、当日と同じ高さの台の上に乗る。3発の銃弾が当たっているから、致命傷となった左上腕部、問題の右前頚部、喉仏のやや下にできた擦過傷のところにシールを貼り、真後ろ5.3メートルから撮影して、右前頚部のシールが見えるかどうかを検証したという。
当時の映像を確認すると、安倍元首相は足の位置を変えずに、ごく自然に後ろを振り向いている。しかし、被害者役の記者が悲鳴を上げるほど大きく左へ振り返れば、弾が右前頚部に当たる可能性もなくはない。だが、この姿勢だと大きな矛盾が生じてくるという。左上腕部から入って左右の鎖骨下動脈を傷つけた弾は、当たった後、体内で大きく角度が変わる必要がある。また喉仏の下の弾痕は「擦過傷」どころではなく、体内に入っていないとおかしい角度になってしまうというのである。

したがって、山上の位置からでは、安倍元首相の右前頚部に弾が当たる可能性は極めて低いという結論に達した。疑問はまだある。
体を貫通した際にできる「射出口」が確認できないことから、体内にとどまっていると思われるのに、「致命傷となった左上腕部の銃弾が消えているのです」(警察庁関係者)。
それ以外にも、救命にあたった医師の会見内容と、司法解剖の結果が大きく食い違っているという疑問もある。そのために「山上以外のスナイパーがいたのではないか」という陰謀論までSNSや一部メディアで流布されている。

まるで日本版「ケネディ暗殺事件」のようだが、その可能性はあるのだろうか。文春が実証実験までして、安倍元首相を死に至らしめた銃弾が警察発表と大きく食い違うという重大な疑惑に、警察庁は速やかに国民に「合理的」な説明をすべきである。 (文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)


【いま世界と日本は分岐点を超えてしまったか】~TBS報道特集2023.2.18と所感~

2023-02-19 10:54:08 | 政治・文化・社会評論
❶  グローバルな巨大軍事産業の歴史的座標

 ゼレンスキー大統領を私はしだいに政治を場面とする俳優と感じるようになった。プーチン、バイデン。ウクライナに侵略したロシア・プーチンが最初の引き金をひいた。いま欧州は戦車を超え戦闘機がウクライナに供与された途端に、全面的戦場へ変貌する。プーチンもゼレンスキーも、勝つまで戦争を続行するならウクライナとロシアだけでなくもっと一段危険な時点にいる。
戦争が長引くいま、運命を握っているのは、ゼレンスキーでもプーチンでもなく、バイデンの判断に基づいて、巨大軍事産業が膨大な軍事兵器で史上記録に残るほどの巨額なぼろ儲けをしている最大の元凶と考える。

❷ スポーツ選手のハードな健闘を汚す利権主義者たち

 日本のスポーツの水準はここ10年間で急速なレベルの向上を示している。水泳、陸上、野球、卓球、・・・私は子どもの頃にファンだったこともある球団の巨人だが、今は脱巨人のプロ野球に興味を感じる。ただスポーツが軍事的高揚と結びつくことは危険だ。ベルリンオリンピックとナチス。東京五輪は苦労した選手が気の毒だと思う、運営の汚職まみれ。組織員会委員長竹田氏が国際五輪団体によって罷免同様の退任以来、組織と企業と一体になって、東京五輪大会を汚れたイベントにしてしまった。
日本内外の歴史に残る不祥事となるかもしれない。

❸ 統一協会長期取材

 第16弾に至るこの番組の政界と統一協会との軌跡。私はこの営みこそ、報道エンターテイメント番組が氾濫しても深くものごとの本質にはうやむやにしていく日本の放送界で唯一、唯二程度しかない。岸井成挌氏や膳場貴子氏のnews23は勇気ある報道番組だった。国際勝共連合への取材の深さ。放送をみていて、統一協会や国際勝共連合が日本国の深部に影響を及ぼし、その取り組みはかなり持続的に長い期間だ。


❹ マスコミ・メデイアと政局

 今共産党内部の問題を良識派知識人が懸念している。だが、国内に根を張る文化社会政治教育全般にわたる危機的な様相を解決する取り組みは報道は追及しているのだろうか。日本の報道は、日米核密約が毎日新聞の西山太吉記者の勇気で国会で社会党故横路議員の国会質問で大問題となった。しかし情報操作の専門家の深謀で西山氏が外務省女性職員から情報入手で新聞は一気に論調を変えた。西山記者は有罪。だが米国で情報開示で日米核密約は西山氏が正しかった。
 膳場さんたち3人の皆さんが言うとおり統一地方選挙はあいもかわらず政府与党の勝利に終わると予想するだろう。統一協会問で鈴木氏有田氏など市民の健闘があるが、共産党内の矛盾を衝くことに世論の流れと風向きが変わってきた。「無謬」等と足言っていない共産党を無謬主義と考える事実。よく見る動画報道対話番組では、きのう松竹伸幸氏に事情を聴き、きょうは志位和夫氏にインタビューしていた。その番組と企画はまともだ。正論でもある。だが4月9日に一斉に首長選挙がある。共産党の問題も検討するに値いする。いま統一協会の地方の実態もわからぬ時共産党追及優先か。報道が日本共産党を報道することに異論はなく、それがどれだけ実態の事実収集と本質的な冷静さを備えているのかだ。

 #異常なニュース速報連鎖

 まったく事実とかけ離れた防衛省からの北朝鮮のミサイル落下記事の連続。早朝に過ぎ去った後に、これからミサイルが飛来するから厳重注意など、国民の深層心理に巣くう危機感不安感を醸造し、一気に軍拡へ傾斜させる高等戦略。あまりに国民に不安をかきたてるような速報が、ずさんな発信で後で訂正を出すような体たらく。さらに、「・・だろう」「・・と思われる」という推定の速報口調であり、速報の事実検証も誤りの謝罪もなく、垂れ流しの速報が蓄積していくことで確実に国民へのマインド・コントロールを連続的に試みている。憤りを覚える。

 「声をあげる女性達イランに変化の兆し」

 前法政大学総長の田中優子さんが、女性たちの声をあげよう集会の呼びかけ人のひとりとしてつい最近にゲストに招かれ発言した。江戸時代など近世の歴史学研究者である田中優子さんは、江戸時代にも百姓一揆が頻発したことを例に述べた。後世の誤解と異なり、当時の一揆は私たちが時代劇映画などで描くイメージと異なる。
 きわめて整った行動であり一定の成果をあげたらもとの暮らしにもどる。悲劇的なものではない。
 そんな日本とつながると思う。イランでも女性たちが立ち上がっている。直線的に進むかどうかは別に、女性の声がイランを救う行動へと発展している。インタビューに応じるイラン人女性の発言内容も見事だ。