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<電通社長辞任>「ご遺族と社会のみなさまに謝罪」会見要旨 ”蕎麦屋の出前の取り組み”

2016-12-29 09:58:18 | 社会
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161228-00000077-mai-soci 毎日新聞 12/28(水)
 広告代理店最大手・電通の石井直社長は28日夜に東京都内で記者会見し、社員の過労自殺など長時間労働問題の責任を取って来年1月に辞任する意向を表明した。

 石井直社長は会見で、次のように話した。

 本日、法人としての当社および当社社員が労基法違反の容疑で書類送検されました。当社は労働環境の改善に向け、過去にさまざまな対応策を講じてきました。残念ながら、その取り組みの途上で社員が亡くなるという、悲しい事態が発生しました。新入社員の過重労働を阻止できなかったことは、ざんきの念に堪えません。このような事態を招いてしまったことを、経営者として重く厳粛に受け止めたいと思います。改めて高橋まつりさんのご冥福を祈るとともに、ご遺族と社会のみなさまに謝罪したいと思います。

 ◇当社は人が財産

 当社は人が財産、社員の働きが財産の企業です。ひとりひとりが当社の成長の原動力です。しかしそのことがともすれば業務の効率を高めるため、際限なく働く、そういう働き方を是とする風土、労働環境がありました。しかし人の時間は無限ではありません。われわれ電通は深い反省とともに、働き方すべてを見直したい。当社は社員が心身ともに健康に働ける環境、多様な働き方で自己の成長を実現できること、それが最も重要だと考えております。そのような労働環境を実現することが、社会に果たす課題だと考えております。この改革に取り組んでいくことをお約束します。

 内部調査の結果も反映させ、実効性については外部のモニタリング制を導入したいと考えています。ご遺族をはじめ社会のみなさまに実感していただけるよう、務めてまいりたいと思います。

 ◇「ざんきに堪えない」来年3月に辞任

 もう1点。社員が過重労働で亡くなったこと、決してあってはならないことだと思います。ざんきに堪えないと思います。我々もさまざまな対策をしてまいりました。にもかかわらず過重労働の改善に至っていません。全責任をもって、1月の取締役会を経て辞任したいと思います。3月の株主総会までは任務をまっとうしたいと思います。


http://blogos.com/article/194835/
電通といえば1991年に入社2年目の男性が過労自殺し、最高裁の判決で初めて会社の安全配慮義務違反を認め、多額の損害賠償を支払った“前科”を持つ。


https://www.bengo4.com/c_5/c_1626/n_5216/
電通で繰り返された「過労自殺」、25年前にも起きた悲劇の過酷な実態


この民事裁判は2000年、電通が遺族に1億6800万円の賠償金を支払うことで結審しました。

感想
2011年4月1日に今の社長が就任しています。
会社として、2000年からどのような改善に取り組んできたのでしょうか?
今の社長になっても4年半、いったいどのような取り組みを行っていたのでしょうか?
最高裁が全面的に電通の責任と判決してから、15年後に再び繰り返しました。
男性が過労死で自殺してから、25年後に繰り返しました。
裁判で最高裁まで争ったのは、過ちを認めたくなかったのでしょうか?
判決が出ても、本気で取り組んで来なかったために繰り返しました。
経営陣の背任罪としても責任を問うぐらいのことではないでしょうか。
最高裁の判決にもかかわらず、対応を行わずに電通の価値を下げた背任行為として。

蕎麦屋の出前と同じで、何も効果的な対策を講じてこなかっただけです。
前回は民事事件だったので会社も軽くみたのでしょう。
今回は刑事事件になって初めて、対外的な評判を気にしてようやく対策を打ち出されたのだと思います。

「当社は人が財産、社員の働きが財産の企業です」
電通は人が財産なのではなく、働きが財産なので、働かない社員や働けない社員、能力が乏しい社員、まだキャパが狭い社員は財産ではないのでしょう。
この言葉にも、根強い文化風土を感じました。
実際、彼女の上司の言葉にもそれが出ています。
社員が財産なら、全ての社員が財産なんだと思います。
一人ひとりをどう輝いてもらうか。それがマネイジメントだと思うのですが・・・。

「ざんきに堪えない」との発言。
こんなことで社長を辞めざるを得ない気持ちがあるのではと思ってしまいます。
経営判断(企業にとって何が重要課題か)が適切に判断できなかったこと、それを行う能力が足らなかったので、再び悲劇を繰り返してしまったとの”ざんきに堪えない”なら良いのですが・・・。
自分の子どもが、同じ立場になったら父親としてどう思うかとの”社員への情愛”がなかったのでしょう。
社員を歯車の部品として見ていたのでしょう。いくらでも代わりはいると。

他の企業でもサービス残業を強いている会社が多々あるかと思います。
ぜひ、その企業は他山の石として改善が進むと良いのですが・・・。

今回は、負担過ぎる残業時間、サービス残業だけの問題ではなく、
①上司の心無い発言とそれをチェックする仕組み
②能力のない上司を上司とする人事
③企業文化/風土(人を大切にしない)
④周りの同僚の配慮(そんなに負担なら周りが何かできたのでは?)
⑤残業を管理する仕組み欠如(メンタルヘルスの取り組み)
など様々な問題が合わせてあったのだと思います。
上記のどれか一つでも機能していれば、防げたと思います。
それに気づいて、二度と同じ悲劇を招かないことを願います。