・ドイツの精神科医ハンス・ビュルガープリツ
ナチスの強制収容所から解放された人たちのうつ病を「ねこぎうつ病」と
地震はまさに人々を“根こぎ”にしたのである。
・防災心理学者 林春男助教授
「これだけの大きな災害を体験(阪神淡路大震災)されたのです。皆さんは今後の人生を、この体験を抜きにして生きていくことはできないでしょう。しかし、この苦しい体験からもまた、人はなにか貴重なものを得ることができるのだと思います」
・亡くなった人は二度と帰ってこない。これは厳粛な事実である。だから、士別体験者の苦しみとは、この動かしようのない事実をいかにして受け入れるかという葛藤であろう。だが死別という事実は、時間さえたてば受け入れられるというようなものではない。死別を十分に悲しむという作業がまず必要である。そして葛藤の中で考え、感じ、話すことによって、喪失は受容されていくもののようである。
・死別の悲しみを癒すための10の指針(愛する人を失くした時)
1)どのような感情もすべて受け入れよう
2)感情を外に表そう
3)悲しみが一夜にして癒えるなどと思わないように
4)わが子とともに悲しみを癒そう
5)孤独の世界へ逃げ込むのは、悲しみを癒す間違った方法
6)友人は大切な存在
7)自助グループの力を借りて、自分や他の人を助けよう
8)カウンセリングを受けることも悲しみを癒すのに役に立つ
9)自分を大切に
10)愛する人との死別という苦しい体験を意味ある体験に変えるよう努力しよう
・「こころのケアセンター」の加藤寛医師 心のケア活動は次の3つ
1)個人のケア
2)地域のケア
3)ケアをする人のケア
・自殺と孤独死を防ぐためには、とにかく孤立を避けるしかない。
人と人とのつながりを絶やさないようにすることが大切なのだ。
・小此木啓吾氏は「対象喪失」を次のように整理している
1)近親者の死や失恋をはじめとする、愛情・依存の対象の死や別離
2)住みなれた環境や地位、役割、故郷などからの別れ
・親しい一体感をもった人物の喪失
・自己を一体化させていた環境の喪失
・環境に適応するための役割や様式の喪失
3)自分誇りや理想、所有物の意味をもつような対象の喪失
・アイデンティティーの喪失
・自己の所有物の喪失
・身体的自己の喪失
・ジョン・ボウルビイ氏は「悲哀」を4つの段階に分けている
1)無感覚
2)失われた対象を取り戻そうとする衝動
3)抑うつ
4)離脱
・アルフォンス・デーケンは「悲哀(悲嘆)」の過程をさらに細かく分けている
1)精神的打撃と麻痺状態
2)否認
3)パニック
4)怒りと不当惑
5)敵意とルサンチマン(うらみ)
6)罪意識
7)空想形成、幻想
8)孤独感と抑鬱
9)精神的混乱とアパシー(無関心)
10)あきらめ-受容
11)新しい希望-ユーモアと笑いの再発見
12)立ち直りの段階-新しいアイデンティティの誕生
・ロバース・S・バイヌース
災害による生活変化によって生ずる青少年の問題として、次の4点を挙げている
1)人生の計画の狂いを生じる
2)SELF-ESTEEM(自己評価)の低下
3)非行や暴力につながる
4)道徳面での影響
・アクティブ・リスニングの基本
・「聞き役」に徹する
・話の主導権をとらずに相手のペースに委ねる
・話を引き出すよう、相槌を打ったり質問を向ける
・事実⇒考え⇒感情の順が話しやすい
・善悪の判断や批判はしない
・相手の感情を理解し、共感する
・ニーズを読み取る
・安心させ、サポートする
・ヴァン-デア-コルクはPTSDの治療には4つの主要素があるという
1)安全であるという感覚を取り戻す
2)その恐ろしい体験と折り合いをつける
3)生理的なストレス反応を統制する
4)安定した社会的つながりと対人関係における効力を再確立する
・子どもを亡くした親に共通していること
1)「不条理な死」を受け入れられない気持ちがある
「なぜ、この子がしななくてはいけないのか」
「なぜ、他の家庭でなくて自分の家に起こったのか」
2)死に直面して自分を責める気持ちがある
自分の行動によって死が回避できたのではないかという思いが激しく無に迫る
3)死に関係した人々を責める気持ちである。
「あのときあの人が~してくれていたら、こうならなかったのに」
・精神科医なり、臨床心理士なりの専門家は、たしかに治療はします。ところが、その治療行為が即「癒し」につながるかどうかといえば、そだとは言い切れない。
・阪神淡路大震災から三年経ちましたが、結局生活が再建できた人は精神的にも安定しています。逆に借金や仮設住宅に取り残されたままの状態でいる人には症状が残っているんです。
・癒しを必要としている人にとって、大切なことは、本人に前向きの意志を持ってもらうためのケアなんです。
・安克昌「心的外傷から回復した人に、私は一種崇高ななにかを感じる」
感想;
最愛の人を失くした気持ちは全てを投げ捨てたいような気持になります。
なぜ?なぜ?なぜ?
神さまは答えてくださりません。
問題が起きないようにしていても、全てを防ぐことは不可能です。
起きた時、それをどう受け入れ、どうしていくかなのでしょう。
それを自分ができるかどうかなのですが・・・。
それを助けてくれる考え方として、ロゴセラピーがあるように思います。
ナチスの強制収容所を体験したオーストリアの精神科医 ヴィクトール・フランクル(「夜と霧」の著者)が始めた心理療法です。
http://inorinohinshitu.sakura.ne.jp/logo.html
ナチスの強制収容所から解放された人たちのうつ病を「ねこぎうつ病」と
地震はまさに人々を“根こぎ”にしたのである。
・防災心理学者 林春男助教授
「これだけの大きな災害を体験(阪神淡路大震災)されたのです。皆さんは今後の人生を、この体験を抜きにして生きていくことはできないでしょう。しかし、この苦しい体験からもまた、人はなにか貴重なものを得ることができるのだと思います」
・亡くなった人は二度と帰ってこない。これは厳粛な事実である。だから、士別体験者の苦しみとは、この動かしようのない事実をいかにして受け入れるかという葛藤であろう。だが死別という事実は、時間さえたてば受け入れられるというようなものではない。死別を十分に悲しむという作業がまず必要である。そして葛藤の中で考え、感じ、話すことによって、喪失は受容されていくもののようである。
・死別の悲しみを癒すための10の指針(愛する人を失くした時)
1)どのような感情もすべて受け入れよう
2)感情を外に表そう
3)悲しみが一夜にして癒えるなどと思わないように
4)わが子とともに悲しみを癒そう
5)孤独の世界へ逃げ込むのは、悲しみを癒す間違った方法
6)友人は大切な存在
7)自助グループの力を借りて、自分や他の人を助けよう
8)カウンセリングを受けることも悲しみを癒すのに役に立つ
9)自分を大切に
10)愛する人との死別という苦しい体験を意味ある体験に変えるよう努力しよう
・「こころのケアセンター」の加藤寛医師 心のケア活動は次の3つ
1)個人のケア
2)地域のケア
3)ケアをする人のケア
・自殺と孤独死を防ぐためには、とにかく孤立を避けるしかない。
人と人とのつながりを絶やさないようにすることが大切なのだ。
・小此木啓吾氏は「対象喪失」を次のように整理している
1)近親者の死や失恋をはじめとする、愛情・依存の対象の死や別離
2)住みなれた環境や地位、役割、故郷などからの別れ
・親しい一体感をもった人物の喪失
・自己を一体化させていた環境の喪失
・環境に適応するための役割や様式の喪失
3)自分誇りや理想、所有物の意味をもつような対象の喪失
・アイデンティティーの喪失
・自己の所有物の喪失
・身体的自己の喪失
・ジョン・ボウルビイ氏は「悲哀」を4つの段階に分けている
1)無感覚
2)失われた対象を取り戻そうとする衝動
3)抑うつ
4)離脱
・アルフォンス・デーケンは「悲哀(悲嘆)」の過程をさらに細かく分けている
1)精神的打撃と麻痺状態
2)否認
3)パニック
4)怒りと不当惑
5)敵意とルサンチマン(うらみ)
6)罪意識
7)空想形成、幻想
8)孤独感と抑鬱
9)精神的混乱とアパシー(無関心)
10)あきらめ-受容
11)新しい希望-ユーモアと笑いの再発見
12)立ち直りの段階-新しいアイデンティティの誕生
・ロバース・S・バイヌース
災害による生活変化によって生ずる青少年の問題として、次の4点を挙げている
1)人生の計画の狂いを生じる
2)SELF-ESTEEM(自己評価)の低下
3)非行や暴力につながる
4)道徳面での影響
・アクティブ・リスニングの基本
・「聞き役」に徹する
・話の主導権をとらずに相手のペースに委ねる
・話を引き出すよう、相槌を打ったり質問を向ける
・事実⇒考え⇒感情の順が話しやすい
・善悪の判断や批判はしない
・相手の感情を理解し、共感する
・ニーズを読み取る
・安心させ、サポートする
・ヴァン-デア-コルクはPTSDの治療には4つの主要素があるという
1)安全であるという感覚を取り戻す
2)その恐ろしい体験と折り合いをつける
3)生理的なストレス反応を統制する
4)安定した社会的つながりと対人関係における効力を再確立する
・子どもを亡くした親に共通していること
1)「不条理な死」を受け入れられない気持ちがある
「なぜ、この子がしななくてはいけないのか」
「なぜ、他の家庭でなくて自分の家に起こったのか」
2)死に直面して自分を責める気持ちがある
自分の行動によって死が回避できたのではないかという思いが激しく無に迫る
3)死に関係した人々を責める気持ちである。
「あのときあの人が~してくれていたら、こうならなかったのに」
・精神科医なり、臨床心理士なりの専門家は、たしかに治療はします。ところが、その治療行為が即「癒し」につながるかどうかといえば、そだとは言い切れない。
・阪神淡路大震災から三年経ちましたが、結局生活が再建できた人は精神的にも安定しています。逆に借金や仮設住宅に取り残されたままの状態でいる人には症状が残っているんです。
・癒しを必要としている人にとって、大切なことは、本人に前向きの意志を持ってもらうためのケアなんです。
・安克昌「心的外傷から回復した人に、私は一種崇高ななにかを感じる」
感想;
最愛の人を失くした気持ちは全てを投げ捨てたいような気持になります。
なぜ?なぜ?なぜ?
神さまは答えてくださりません。
問題が起きないようにしていても、全てを防ぐことは不可能です。
起きた時、それをどう受け入れ、どうしていくかなのでしょう。
それを自分ができるかどうかなのですが・・・。
それを助けてくれる考え方として、ロゴセラピーがあるように思います。
ナチスの強制収容所を体験したオーストリアの精神科医 ヴィクトール・フランクル(「夜と霧」の著者)が始めた心理療法です。
http://inorinohinshitu.sakura.ne.jp/logo.html