「幸せの公式」 シュテファン・クライン著より一部引用
「怒り」を発散させると、怒りやすくなる
電話しながらむかっと腹を立てて、受話器をガチャンとおいたり、口げんかをしていきなりドアをバタンと閉めたりするのはよくありません。
誤解だった場合にそれを解く道を閉ざしてしまうだけでなく、必要以上に怒りを長く抱き続けることになり、その結果、ますます怒りがつのるからです。
たしかにこれはいままでいわれてきた考えとは異なります。
発散させることで怒りを、思い切り泣くことで悲しみを鎮められると考えている人は多いでしょう。しかし、これは現在では誤りだということが証明されています。
それだけでなく、害になることすらあるのです。
「思い切り泣きなさいよ」。悲しんでいる友人に、女友だちは善意からこう言います。
むろん、身近な人に気持ちを打ち明け、聞いてもらうのはプラスになります。
苦しみや悲しみは人とわかちあえば半分になるというのは、間違いではありません。
けれどもそのとき、怒りや苦しみをただ発散するだけではほとんど役に立ちません。
感想;
これを読んで、コペルニクスの発想の転換のような印象を受けました。
怒りを発散させることで、周りの関係を悪化させることがあるのは理解していました。それが自分自身にも影響を与えていたことになります。
怒ることで、自分自身が怒りの記憶を強化し、怒りの気持ちを持続させていたことになります。
冷静に話をして聞いて貰うことは効果があります。ただ、それが怒りの発散になると逆効果だったのです。
アリストテレスのようになりたいと思います。
ソクラテスの妻とのエピソードから学ぶ
(ソクラテス妻は悪妻で有名) (ウィキペディアより)
1)ある時クサンティッペ(妻)はソクラテスに対して激しくまくしたて、彼が動じないので水を頭から浴びせた。ソクラテスは平然と「雷の後は雨はつきものだ」と語った。
2)ソクラテスが語ったとされる言葉にこのようなものがある。「ぜひ結婚しなさい。よい妻を持てば幸せになれる。悪い妻を持てば私のように哲学者になれる」
3)「そんなにひどい妻なら別れたらいいじゃないか」と言った人に対し、ソクラテスが語ったとされる言葉にこのようなものがある。「この人とうまくやっていけるようなら、他の誰とでもうまくやっていけるだろうからね」