平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「第三の女」~右京さんの数学的推理術!

2014年11月06日 | 推理・サスペンスドラマ
 事件の背景にあるのは以下のふたつ。
 ひとつは、防犯カメラの設置に関する官製談合。
 もうひとつは、防犯カメラの設置データの暴力団への流出。

 このふたつの背景をどう結びつけるかが、真相を解く鍵となる。

 そこで出て来るのが、殺された名取恵子(菅原あき)。
 彼女は官製談合を内部告発しようとしていたようだが、暴力団へのデータ流出に関わっていたのか?
 しかし、<内部告発する彼女>と<暴力団にデータを売る彼女>とでは、明らかに行動が矛盾する。
 そこで出て来るのが、第三の人物。
 名取恵子からデータを受け取ることが出来、暴力団に売れる人物が真犯人になる。

 これって、数学の連立方程式を解くような感じですよね。
 <防犯カメラの設置に関する官製談合>という命題と<防犯カメラの設置データの暴力団への流出>という命題を解くと、答えが出て来るという数学の問題。
 ミステリは数学なんですね。

 ただ、現実は数学のようにスッキリしないのも真実。
 さまざまなものが絡まって、複雑なものになる。
 それは、いかにしてデータが名取恵子の手に渡ったか、という問題。
 恵子がシルバー警備保障の部長職だったからデータを手に入れることが出来た、と考えるのは誤った前提だった。
 その真相は、ある人物が六本木のクラブで酔っ払ってデータを置き忘れてしまったというもの。
 酔っ払って、置き忘れる。
 実に人間的な行為ですね。
 こうした人間的な行為があるから、現実は数学のように簡単に解決できない。

 右京さん(水谷豊)は、複雑に絡み合った糸をほぐしていき、関係ないことは取り除けて、真相に迫っていく。
 今回の真相に直接関係のないこととは、警察庁から派遣されてきた警部補の浅木真彩(原田夏希)の行動や消えた証拠品の鍵。
 これらに囚われてしまうと、真相を見失う。
 
 推理には情報を取捨選択する情報処理能力も必要なんですね。

コメント
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