平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「スラムダンク」の凄い動画を見つけた!~熱くなるのはダサい。そんな80年代のコミックを否定して昇華した作品

2024年04月18日 | コミック・アニメ・特撮
『スラムダンク』の凄い動画を見つけた!

 

 湘北 VS 山王工業戦
 これを井上雄彦先生のコミックで再現しているのだ。

 凄い構図だ。
 肉体が躍動している。
 漫画家の山田玲司さんに拠ると、この玉のように流れる怒濤の汗は
 井上雄彦さんが始めたことらしい。
 ……………………………………………………………………

 80年代に入って、コミックは熱さを失った。
・ラブコメ
・パロディ
・オタク化
・鳥山明先生、江口寿史先生のようなスタイリッシュな絵柄の作品
 熱くなるのはカッコ悪い。
 涙や汗を流すのはダサい。
 そんな作品が多かった。
 熱さはたまにヤンキー作品で表現されたが、その主人公はナンパなキャラが多かった。

 そんな中、登場したのが『スラムダンク』だ。
 くすぶっていた不良だった桜木花道や三井寿。
 そんな彼らがバスケを始めるエピソードが象徴的だ。
 ヤンキー漫画の熱さは『スラムダンク』に引き継がれたのだ。

 バスケットボールはストリートでスタイリッシュなスポーツだが、
 そんな所も時代にマッチした。

 流川楓のような天才肌のチートなキャラが登場したのは80年代を経た結果だろう。

 晴子さんとの恋愛など、ラブコメ要素もあるが、
『スラムダンク』がメインで描くのは、あくまで男と男のぶつかり合いだ。

『スラムダンク』は80年代コミックを否定し、昇華した作品と言えるだろう。
 ……………………………………………………………

 さて山王工業戦
 動画を見ていただければわかるが、熱い言葉がいっぱいだ。

「オヤジの栄光の時代はいつだよ? オレは今なんだよ!」
「バスケットは……好きですか?」「大好きです!」
「目障りなんだよ、そんなとこにボーッと立ってやがるとよ。出るなら出ろ」
「優勝するだろ、ゴリ!! 通過点じゃねえのかよ、あいつらなんか!!」
「来いや、山王!!」

※動画はこちら
 スラムダンク Slam Dunk - 世界が終るまでは…(YouTube)
 試合の残り1秒、流川がパスを出した相手は──!


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2 コメント

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同じことを感じました (コウジ)
2024-04-19 08:48:11
TEPOさん

いつもありがとうございます。

「影武者徳川家康」「スラムダンク」
僕もこちらの路線が好きなんですよね。
「ドラゴンボール」「幽遊白書」(それに続く「ワンピース」も)はイマイチ感情移入できませんでした。
なので僕にとっては鳥山明先生はゲーム「ドラゴンクエスト」のキャラクター&モンスターデザイナーのイメージの方が強いです。

>湘北高校のメンバーたちと同様、井上氏ご自身も山王工業戦ですべてを出し切ってしまったのでしょうね。
僕も今回の動画を見て同じことを感じました。
おそらく、花道たちも井上雄彦先生も山王戦で燃え尽きてしまったのでしょう。
「あしたのジョー」のように。

昨年、大ヒットした「スラムダンク」の劇場版。
僕は見ていないのですが、宮城リョータが主役で、リョータの視点で描かれているそうです。
ぜひ見てみたいと考えています。
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当時の「少年ジャンプ」 (TEPO)
2024-04-19 00:00:41
「スラムダンク」とは懐かしい!
動画見ました。
コミックの静止画を編集して、アニメ以上の構成にした素晴らしい作品でしたね。

元々私は漫画雑誌を買う趣味は無かったのですが、連載が待ち遠しかったため、コミックのみならず「少年ジャンプ」も買っていました。

当時、原哲夫氏の「影武者徳川家康」(隆慶一郎氏原作)も同時に連載されていたことでもありましたし。
「影武者徳川家康」は余りに大人好みだったためか、常に「末尾の頁」でしが、原哲夫氏のネームバリューのお陰か、第一部完結までは連載止めにはなりませんでした。
個人的には、秀忠・柳生宗矩との暗闘で島左近や六郎たちが活躍する第二部、第三部まで見たかったのですが。
基本的には原作に忠実でしたが、「影武者の秘密」を守ることにハラハラさせる展開で持たせていたため、本多忠勝、本多正信との「チーム」の絆が強くなりすぎて、第二部以降が描きにくくなったのかもしれません。

「スラムダンク」に戻りますが、井上雄彦氏の極端に精緻な描き込みのために、一試合の連載が恐ろしく長期にわたっていたのが印象的でした。
山王工業戦は一年半くらい続いてたように記憶しています。
ご存知と思いますが、山王工業戦の勝利が最後となる結末でした。
おそらくそれは予定変更だったような気がします。
決勝戦の相手となるはずの強敵「名朋工業」が設定されていたり、「海南大附属」との再戦などが予想されていたにもかかわらず、唐突な打ち切りでした。
長期間の連載中にバスケットボールのルールが変わるなどの事情があったようですが、湘北高校のメンバーたちと同様、井上氏ご自身も山王工業戦ですべてを出し切ってしまったのでしょうね。
当時は唖然としましたが、作者の思いまで慮るようになった今となって、あの終わり方でよかったのだろうと思えるようにまりました。
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