古今和歌集 0281 2020-08-06 19:04:15 | 古今和歌集 さほやまの ははそのもみぢ ちりぬべみ よるさへみよと てらすつきかげ 佐保山の ははそのもみぢ 散りぬべみ 夜さへ見よと 照らす月影 よみ人知らず 佐保山のははその黄葉が散りそうだから、そうなる前に夜にも見なさいと、月影が照らしていることよ。 0265 、0266 、0267 でその美しさが詠まれた佐保山の柞(ははそ)の黄葉。季節が移って散る時期を迎えたところ、それを惜しんで、夜でも見えるようにしているかのごとく月が照らしている情景。