ふみわけて さらにやとはむ もみぢばの ふりかくしてし みちとみながら
踏みわけて さらにやとはむ もみぢ葉の 降りかくしてし 道と見ながら
よみ人知らず
踏みわけてまで、あえて訪ねたものだろうか。紅葉の葉が降り隠している道と知りながら。
道が見えないほどに降り散っている紅葉の葉を、来てはくれるなという宿主の心映えと見て、それでもあえて訪ねるか、いやそうはすまい、という心情。0287 が家主の側から、紅葉の葉が道に降り積もって人が訪れてもくれないと詠むのに対し、こちらは訪れる側の心情を歌っていますね。