古今和歌集 0296 2020-08-21 19:38:53 | 古今和歌集 かむなびの みむろのやまを あきゆけば にしきたちきる ここちこそすれ 神奈備の 三室の山を 秋行けば 錦たちきる 心地こそすれ 壬生忠岑 神が宿る三室の山を秋に行けば、錦を裁断して仕立て直した着物を着るような心地がする。 「たちきる」は「裁ち着る」。紅葉の葉が散るのを、錦が裁断されていると見て、それが身体に降りかかるのを、裁断された錦を仕立て直して自らが身に纏うかのようだと感じる心。