したのおびの みちはかたがた わかるとも ゆきめぐりても あはむとぞおもふ
下の帯の 道はかたがた 別るとも 行きめぐりても あはむとぞ思ふ
紀友則
下着の帯の紐を一旦は別の方向に巡らせた後で結ぶように、行く道は違ってもいつか再び巡り合ってあなた様とお会いしたいと思います。
いつか再会したいとの思いを下着の紐になぞらえるとは、いささか意表をついた着眼と言えるでしょうか。
この友則歌が巻第八「離別歌」の掉尾。0406 から巻第九「羇旅歌」が始まります。どうぞ引き続きお付き合いください。