なみのうつ せみればたまぞ みだれける ひろはばそでに はかなからむや
波の打つ 瀬見れば玉ぞ 乱れける 拾はば袖に はかなからむや
在原滋春
波の打ち寄せる浅瀬を見ると玉が散り乱れている。けれどもそれを拾って袖に入れたならば、はかなく消えてしまうだろうか。
「なみのうつ せみればたまぞ」に「うつせみ(空蝉)」が詠み込まれています。
波が打ち寄せて泡立っているのを玉に見立て、綺麗なので拾って持って帰りたいが、袖に入れれば消えてしまうなぁというわけですね。
(昨日アップした 0423 ですが、何故か歌と作者だけになっていて、書いたはずの解釈等が消えてしまっていました。改めて記載しましたので、よろしければご覧ください。)