漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0424

2020-12-27 19:09:26 | 古今和歌集

なみのうつ せみればたまぞ みだれける ひろはばそでに はかなからむや

波の打つ 瀬見れば玉ぞ 乱れける 拾はば袖に はかなからむや

 

在原滋春

 

 波の打ち寄せる浅瀬を見ると玉が散り乱れている。けれどもそれを拾って袖に入れたならば、はかなく消えてしまうだろうか。

 「なみのうつ せみればたまぞ」に「うつせみ(空蝉)」が詠み込まれています。
 波が打ち寄せて泡立っているのを玉に見立て、綺麗なので拾って持って帰りたいが、袖に入れれば消えてしまうなぁというわけですね。

 

(昨日アップした 0423 ですが、何故か歌と作者だけになっていて、書いたはずの解釈等が消えてしまっていました。改めて記載しましたので、よろしければご覧ください。)