漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 251

2023-12-23 06:37:34 | 貫之集

あめとのみ かぜふくまつは きこゆれど こゑにはひとも ぬれずぞありける

雨とのみ 風吹く松は 聞こゆれど 声には人も ぬれずぞありける

 

松に吹く風の音は雨のようにしか聞こえないけれど、音だけなので人が濡れることはないのであったよ。

 

 松籟は雨音のように聞こえるけれど濡れない、というこれまた「そりゃそうでしょ」系の歌^^;;  松籟を雨のようだととらえるのは 120 にも出てきました。あちらは「でも池の水が増すことはない」でしたね。
 この歌は玉葉和歌集(巻十六「雑三」 第2188番)に入集しています。



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