毎週第1水曜日に変更になりましたので9月6日でした。
今月の「鍋の中」は短編集なのですが、メンバー全員「妙な本」というのです。
物語と言うより、書くことその物にこだわっているのでは、と言う言葉も出ました。
文章はおっとり、ほんわかしているのですが、なぜかこの本は
異質性を感じさせられたようです。
淡々と書いているのが怖い。
著者の感情移入が、全くと言って良いほど無い。
日常、起こりうる事件を結末は読者自身に任せる描き方をしている。
テレビを見ているのではなく、ラジオドラマを聞いているような心持ちで
登場人物や情景が想像される本だった、と言う意見にメンバー全員納得しました。
たとえば、二人の高校生が、誰もいない崖っぷちをオートバイで
ツーリングしているときのことの描写。
先に行ったはずの友人がゴール地点に居ない。
どうしたのか心配し、戻って探す。
だれも居なかったその地で、友人が崖から転落したことを考え、
心臓が止まりそうな気持ちで最悪の事態を想像し、
探し回る高校生の心理を文章にするのが普通だと思う。
著者は、全く「転落」したことを言わない。
警察のオートバイの灯りも、行方の解らない彼の物と錯覚する描き方をしている。
とことん読者に結末を想像させる手法だ。
題名になっている「鍋の中」にも、考えさせられ、判断出来ず、
何度も読み直すことが多かった。
それは、わたしだけでは無かったようで、全員が何度も読んだと言う。
これが「妙な本」と開口一番に出た理由なのでしょうね。
今月の「鍋の中」は短編集なのですが、メンバー全員「妙な本」というのです。
物語と言うより、書くことその物にこだわっているのでは、と言う言葉も出ました。
文章はおっとり、ほんわかしているのですが、なぜかこの本は
異質性を感じさせられたようです。
淡々と書いているのが怖い。
著者の感情移入が、全くと言って良いほど無い。
日常、起こりうる事件を結末は読者自身に任せる描き方をしている。
テレビを見ているのではなく、ラジオドラマを聞いているような心持ちで
登場人物や情景が想像される本だった、と言う意見にメンバー全員納得しました。
たとえば、二人の高校生が、誰もいない崖っぷちをオートバイで
ツーリングしているときのことの描写。
先に行ったはずの友人がゴール地点に居ない。
どうしたのか心配し、戻って探す。
だれも居なかったその地で、友人が崖から転落したことを考え、
心臓が止まりそうな気持ちで最悪の事態を想像し、
探し回る高校生の心理を文章にするのが普通だと思う。
著者は、全く「転落」したことを言わない。
警察のオートバイの灯りも、行方の解らない彼の物と錯覚する描き方をしている。
とことん読者に結末を想像させる手法だ。
題名になっている「鍋の中」にも、考えさせられ、判断出来ず、
何度も読み直すことが多かった。
それは、わたしだけでは無かったようで、全員が何度も読んだと言う。
これが「妙な本」と開口一番に出た理由なのでしょうね。