澤田ふじ子著「見えない橋」を読みました。

皆さん、「良かった」、「一気に読んでしまった」、
「思わず二回読んでしまった」が第一声でした。

今の社会にも通じるという意見が多かったですね。
確かに仕事が忙しいと言うことで、
家庭生活を二の次にしている男性は多いと思います。

江戸時代が舞台なのですが、仕事で週末しか帰って来ない夫を待つ新妻。
一寸した偶然の男性との出会いから、妻は道を踏み外してしまう。

駆け落ちした妻を探すため旅に出発し、
何年かして二人の所在を見つけるのです。

そこで、苦労している妻と駆け落ちしながらも、
他の女性に夢中になっている男の生活を知ります。

夫は妻を憎む事もせず、気の毒に思うのです。
でも妻は夫の前で、自害してしまいます。
夫はせめて、妻と駆け落ちした男と、
今彼が好きになっている女郎の二人が、
仲良くやっていくようにと、お金を渡すのです。
それから、この夫は頭を丸め旅に出るのです。

なかなか出来ることではない、
今の時代には考えられない事と言うのが、メンバーの意見でした。

いずれ子供たちがこの本を読んで、この夫の気持ちの
動きを理解できるようになれれば・・・、と言う意見も出ました。

こんなに大きな心を持つ男性は、
今は見られないと言うのが全員の声でした。
確かにそうでしょうね、すぐ殺人をしてしまう嫌な事件ばかりですから。