王将戦で5冠目を手中にした藤井。残す3タイトルのうち、2022年中に獲得できるのは、秋に5番勝負が行われる王座のみ。棋王と名人はともに来年以降となる。
棋王獲得は次期5番勝負が行われる23年2~3月が最速となる。一方、名人はまだ挑戦権を争う順位戦A級にすら所属していない。名人の挑戦者になるには、来
月9日のB級1組最終局でA級入りを決めるのが大前提。さらに全10人で争う来期A級リーグで1位になれば、ようやく挑戦権を得られる。それまでに保持する5冠
の防衛戦を全て制し、新たに2冠を加えた上で、23年4~6月の名人戦7番勝負を制するのが8冠独占の最も早いケースだ。将棋ソフトの進化が従来の戦い方を劇的
に変えつつある。藤井聡太新王将(19)も渡辺も、今では人工知能(AI)を搭載した最新のディープラーニング系ソフトで戦術を研究している。王将戦第4局を
見た谷川浩司九段(59)は「将棋の質が変わった。最新型(最新の戦型)で戦おうとすれば、ここまで準備しないといけない。ただし実戦は研究通りに進むとは
限らない。今後の、将棋界のみならず、世界の趨勢は正に 脳のスピード勝負となりそうですね。