東京など13都県に適用が拡大された新型コロナの「まん延防止等重点措置」に対し、外食店などは時短営業や休業を相次いで決めた。銀座も例外ではない。1月17日以降、客足はぱったり止まった。 銀座のクラブ街ではクラスターが発生し、休業を余儀なくされる店もあるようだ。そもそも銀座は昨年の緊急事態宣言下でも、時短要請や酒類提供禁止を無視して通常営業を続ける店が大半だった。対策をしっかりとすれば感染を防ぐことができたからだ。 あるクラブ店長は「緊急事態宣言中でも時短要請を守るふりをして、時間が来るとシャッターを閉めて、夜12時まで酒を提供して営業を続けていました。感染者は出ませんでしたよ」と明かす。
しかし、新たに広がるオミクロン株の感染力はケタ違い。先週の後半から、銀座の大型クラブでクラスター発生という情報が飛び交い、週明けの17日になると、客足はぱったり止まった。 大箱クラブチェーンの役員は「昨秋、緊急事態宣言が解除され、12月の年末商戦には客足が戻ったばかり。年明けも期待したのに、ウイルス感染者が急増。うちのグループ店は大手企業のお客が多いため、そういう企業は即『クラブ使用禁止』になって、予約キャンセルが相次いだ。現在、お客は1日に1組か2組ですよ」と明かす。
すでに休業している有名クラブもある。店の関係者は「17日にホステス2人の感染が分かった。次の日から店を休んで、ホステスと男性スタッフ合わせて約40人を検査した結果、新たに4人が出た。全員、無症状ですが、お客にうつすわけには行きませんから、当分、休業します」と話す。 前出の役員は「オミクロン株の感染力とスピードはすさまじく、お客にうつしたら大変なことになりますから、まん防下で去年のような隠れ営業はできません。休業する店が続出しますよ」と語る。 症状が軽いといわれるオミクロン株だが、夜の銀座をいよいよ破壊しかねない。