善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)17
十六番目、南方師子重閣 法宝周羅長者
師子重閣の法宝周羅長者は善財を自らの館に連れて行くと一階には山海の珍味が並べられ二階には無数の衣装が並べられ、三階には宝石・装身具が並べられ、四階にはかぐわしい乙女たちが並んでいる。五階では第五地の菩薩達がお経を唱え衆生済度の論書を書いたり禅定に入って光明を放っていた。六階では菩薩達が禅定から覚めて無礙の境地にいて . . . 本文を読む
虫の聲
2019-09-17 | 法話
夕暮に一橋通りを歩いていると今まで蝉の声が響いていた桜の下で今度はいつの間にかすだく虫の声がきこえます。蝉の声から虫の音へあっという間に変わっていきます。
・「ふかゝらぬ庭の草にも虫のねのきこゆる秋となりにけるかな」とは明治天皇の御製です。
・枕草子にも有名な箇所があります。四十段に「虫は 鈴虫。ひぐらし。蝶。松虫。きりぎりす。はたおり。われから。ひを虫。螢。
蓑虫、いとあはれなり。鬼の生み . . . 本文を読む
「自分の前世を知らない者は、ずっと子どものままだ (キケロ)」という言葉がありました。
確かに我々の精神的幼稚さは前世に想像力が及んでないところからきているのかもしれません。
経典では本生譚としてお釈迦様の前世が様々描かれていますし、弟子や菩薩達もそれぞれ様々な経典に前世が無数に描かれています。華厳経の入法界品で善財童子が尋ねる53人の善知識もそれぞれ無数の前世を持っています。前世が分からなけれ . . . 本文を読む