福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

延命地藏和讃

2018-03-24 | 諸経
延命地藏和讃
歸命頂禮地藏尊 釋迦の付属を憶念し 惡趣に 出現し 給て  衆生の 苦患を導けり
等覺 無垢の大士たち  其數あまた在ましませど
大慈 大悲の 深きこと  地藏菩薩に 如くはなし
無始より 我等ら 流轉して  いつか 生死を 離るべき
六趣輪廻のあり様は 車の廻るが如くなり
一念まよひし始めより 無明の暗き闇にいり
長夜の眠り深ければ 夢に驚くこともなし
退没五衰の悲みも 生老病死の苦しみも
皆なこれ火宅の焰にて 胸を焦がせる煙なり
妻子珍寶及王位 眷属牛馬おほけれど
魂中有にいりぬれば 一も従ふ者ぞなき
此時誰をか頼むべき 其の苦を誰かは助くべき
ただ願はくば地藏尊 迷ひを導き給ふべし
修羅驕慢闘諍も 畜生愚知の残害も
因果の道理定まりて 脱るる便り無りけり
哀れ拙なき我等らかな 知ずば偖ても止ぬべき
已に此の理を辨まへて 後世を恐れぬ果敢さよ
飢に臨て子を喰ふ 餓鬼の想ぞ哀なる
腦を碎きて血を吸えど 心に飽く事と更になし
想像おもいやるべし其ときの 苦患の程は如何ばかり
況や地獄の有様は 心も言葉も及ばれず
無間焦熱大叫喚   名を聞くだにも恐れあり
正く魂しい獨りゆき 焔に入らん悲しさよ
娑婆にて慈悲の名號を 一度び唱ふる功力きにて
業にひかるる魂魄を 導きたまへ地藏尊
知るのみならず彼の尊の 三種の賀字の眞言は
十惡業の因縁を 不生なりとぞ示しける
因業已にむなしくば 苦報何處くに有ぬべき
因果と共に不生なる 阿字宮殿の佛なり
南方大士地藏尊 寶生如來幢菩薩
淨菩提心如意寶珠 左の御手の寶珠には
置在高幢雨種々寶 世出世間の願をみつ
我等貧里に呻吟ひて 願はざるこそ悲しけれ
偖て又た三部の曼陀には 觀音持寶金剛幢
一體大非の門にいで 衆生を攝化し給へり
輪圓具足の法性塔  六大無碍の錫杖を
執持の御手に打振りて 深き眠りをおどろかす
一門則ち普門にて 地藏なはち遍照尊
因果一如の法門は 不二摩訶衍の佛なり

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