実語教(傳、弘法大師作、寺子屋等で使用。「実語教註慈賢(鎌倉時代の天台座主)」「実語教諺解(覚賢慧空)」等より解説)解説・・・8
・幼き時勤学せざれば 老て後、恨み悔ゆと雖も尚ほ所益あることなし 。(大学の序に、人生まれて八歳になればまず礼儀の作法、音楽の道、弓、馬、書、算をよくよく習わしむるなり、これを小学という。さて十五歳にもなれば家をととのえ国を治め天下を平らかにする道を教えるなり、外教なおかくの如くなればまして佛の道はずいぶん学問を若きうちに努めねば必ず老いてのち恨むとも益なし。沈休文(441~513、南朝の文学者)の長行歌に「少壮にして努力せざれば老大にして徒に悲傷せん」。陶淵明の雑詩に「盛年重ねて来らず、一日再び晨なりがたし、時に及んで当に勉励すべし、歳月人を待たず」。司馬温公の勧学の歌に「汝ら各、早く脩せよ、老来るを待ちて自ずから悔やむこと莫れ」。説苑に「少うして学を好むは、日出の陽の如く、壯にして学を好むは、日中の光の如く、老いて学を好むは、炳燭の明の如し」)
・故に書を読みて倦むことなかれ 、学文に怠る時なかれ 。眠を除いて通夜に誦せよ 、飢を忍びて終日習へ 。(呂氏春秋に寧越という人、貧困に喘ぎしが十五年日に夜を継いで学問して遂に侍中になれり。遺教経に「中夜に経を誦して以て自ら消息せよ、睡眠の因縁を以て一生をして空しく過ごして所得無らしむること無れ」。十種の用心、十種の障礙あり。十種の用心の一には祈誓、仏神三宝に祈るべし。二には稽古。三には利根。四に遠国。五手跡。六居所。七善友。八極心。九慢心。十道心。同じく十種の障礙の一には病気、二には小人、三には古里、四には雑談、五には睡眠、六には見物、七には交衆、八には諸遊、九には多虱、十には疲労。)
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