福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

殺生を業としていたものが大師の袈裟を着け出家念仏して往生

2020-08-16 | 法話
本朝新修往生伝に殺生を業としていたものが大師の袈裟を着け出家念仏して往生したとあります。
本朝新修往生伝「源傳は攝津國河邊郡の人なり。重代之勇士也。殺生を事と爲し、佛僧を敬はず。其の命期に先立つこと三箇日、豫め以って出家す。多年所持する袈裟あり。此日著用す。弘法大師の袈裟なり。往年讚岐國に於いて之を得。閉目之時、空中に鐘聲有り。
三聲之を聞く上下は皆以って知らず。事奇異なりと爲す。疑ふらくは是佛の化する所歟と。平生人に語りて曰、我三十年往サキ。夢中に僧あり。訓じて曰ふ、南無一心敬禮西方極樂敎主三十六萬億一十一萬九千五百同名阿彌陀佛、汝我が敎に順じて宜しく彼の佛を念ずべし。然れば則ち其の衆罪を滅す。器中の水を建つが如し。儈傍に楾(はんぞう・盥)水を置き仍ち水を建つ、之喩也。爾より以降、日別千返。敢て懈怠するなし。然れば深く中心に銘ず。外人に語らず。誠に是れ內祕菩薩心、外現武勇形去也。臨終正念。專ら彌陀を念專、安然合掌。西に向ひて終焉す。」
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