福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

光明真言の功徳

2013-10-14 | 光明真言の功徳
光明真言は「om amogha vairocanaオン アボキャ ベイロシャノウmaha-mudra mani padmeマカボダラ マニ ハンドマjvala pravartaya humジンバラ ハラバリタヤ ウン」
(オン、不空なる御方よ 毘盧遮那仏(大日如来)よ、偉大なる印を有する御方よ 宝珠よ 蓮華よ、光明を 放ち給え ウン )
というものです。この光明真言は大日如来、阿弥陀如来の心中の秘密呪であり、三世三劫の諸仏はこの真言を誦持して正覚を成し、衆生を利益したまうとされます。我々もこの光明真言を誦持すれば罪障を滅して極楽に往生でき、現世には富貴長寿を遂げ、鬼神や病苦を除くことができます。また有縁無縁の亡者をみな離苦得楽させることができるとされます。不浄のところで誦持してもいいとされます。常に誦持すればあらゆる不祥が消え、善願が成就すると多くのお経に出てきます。

今回はそのうちの一つを出します。

毘盧遮那佛説金剛頂経光明真言儀軌 大興善寺三蔵沙門大広智奉詔訳

「そのときに毘盧遮那如来諸の菩薩一切の天人大衆に告げ玉はく、われいま末世の一切の諸の行人法者のためにこの光明真言の法を説く。汝ら大衆まさに聴け。我今次第に汝がために演説しべし。
若し、無量百千万億の衆生あって諸の苦悩災悪を受けんに、この真言秘密呪を聞くことを得て受持せば、必ず無量の災悪の苦悩を滅除して福寿を増徴し、安穏快楽を蒙らん。
若し、一切衆生あってこの光明真言呪を聞くことを得ば、必ず無始輪廻の生死の重罪を除滅して如来の界会に入ることを得て現前に無量無辺の福徳を増長することを得、大力の魔軍を摧伏して慈愛心を成せんがために、一切怖畏の邪道を除き正覚菩提を成ぜんがための故、一切の怖畏を除て歓喜をなすが故、一切の障難を除いて安穏を得んがための故、鈍根を除いて利根を得んがための故、愚痴を除いて智恵を得んがための故に、無量の弁才を得んがための故、自然の福徳を得んがための故に、一切の自在を得んがため、一切の願を満足することを得んがための故にこの光明真言を説く。即ち呪を説いて曰く、

「唵 阿謨伽 毘盧遮那オンアボキャ ベイロシャノウ 摩訶母捺囉 麽抳 鉢納麽マカボダラ マニ ハンドマ入嚩攞 鉢囉韈哆野 ジンバラ ハラバリタヤ 吽婆た蘇婆呵ウンハッタソワカ」(注、ウンハッタソワカはない場合もあります)

この秘密真言呪はこれ万徳諸仏如来の心中の秘密呪なり。この真言神呪を誦持すれば即ち万徳無数の諸仏如来歓喜したまう。これ大毘盧遮那如来と無量寿(阿弥陀様)との両体の如来の心中の呪なり。一遍を誦すれば百億無量の大乗経、百億無量の陀羅尼、百億無量の法門を誦したることとなる。尤もこれ大毘盧遮那如来の肝心の秘密呪なり。三世三劫の一切の諸仏この真言呪を誦持する力によって速に正覚を成することを得。この神呪はこれ百億無数の諸仏如来の母、万億無数の菩薩聖衆の母なり。これ大神呪、これ大明呪、これ無上呪、これ無等々呪なり。これによって光明真言と名ずく。これ釈迦如来常恒に恭敬礼拝し給う。昔忍辱仙人の行を修する間、常にこの真言呪を呪し給う時に頂より百千の光明を出現して三千世界を照曜して正覚を成するゆえに光明真言と名く。五智の如来非我の身を現して大魔と闘争するとき、非我の身を現して頂より各々百千の火輝を放出し魔王の軍類を焼滅し、併せて魔王の宮を焼滅す。時に魔王の衆類を引いて皆摧滅す。如来のために各々論を成さんと成し了る時、即ちこの百千の火輝の光明に依って三千大千世界のなかの悪道黒闇の処、地獄一切の悪趣苦処もこの百千火輝の光明に照らされて甚だ明了となる。光明の力によって地獄餓鬼畜生阿修羅等皆尽く悪趣を解脱して速やかに正覚を成することを得る故に光明真言と名く。

是故に一切行人智者つねにこの真言を受持読誦すべし。一切の天神地祇、一切の霊魂等成仏の大因縁なり。

初め「阿謨伽(アボキャ)」とはこれ三身万徳の如来の心中密言なり。
次の「毘盧遮那(ベイロシャノウ)」とはこれその如来の真実の句これなり。
次の「摩訶母捺囉 麽抳 鉢納麽(マカボダラ マニ ハンドマ)」とは四摂智菩薩(金剛界の金剛鉤菩薩、金剛索菩薩、金剛鎖菩薩、金剛鈴菩薩のこと)等の心中密言なり。
次の「入嚩攞 鉢囉韈哆野 (ジンバラ ハラバリタヤ)」とはこれ三世三劫一切諸仏如来一切菩薩等の心中の密言なり。
次の「吽婆た(ウンハッタ)」とはこれ毘盧遮那如来と無量寿如来との大神力威猛大勢力の密言なり。地獄を破裂して浄土と成す句言なり。
次の「蘇婆呵(ソワカ)」とはこれ大菩提の果を証得する句言なり。

此の真言を誦持する者は常に浄不浄を選ばず、一切の穢悪に障滞すべからず、常に間断すべからず、この真言を誦持する者は一切の天神地祇霊鬼等歓喜し悦可する処なり。ゆえに大福徳を蒙るゆえに常に誦持すべし。若し、智恵を得んと欲せば東方にむかって十万遍を誦せよ。必ず大智を得ん。若し弁財を得んと欲せば東方に向かって十万遍を誦せよ。必ず弁財を得ん。貴人の愛敬を得んと欲せば東方に向かって三十万遍を誦せよ。若し一切上下諸人愛敬を得んと欲せば西方に向かって四十万遍を誦せよ。若し長寿を得んと欲せば東方に向かって五十万遍乃至百万遍を誦せよ。必ず長寿福楽を得ん。若し死者のためにこの真言を一遍誦せば必ず無量寿如来死者の為に手を授けて極楽浄土に引導せん。況や七遍若しくは十二十遍誦せば功徳更に図るべからず。若し墓所において四十九遍を誦せば必ず無量寿如来この霊を荷負し、決定して極楽浄土に生ぜしむ。若し孝子一切人あって卒塔婆を安置し奉り父母の墓所に置かば、無量億劫を経るともその霊、悪趣に堕せず、蓮華の上に化生して胎生の身を受けず、辺地下賤所生の処に堕せず、身常に極楽浄土の蓮華に生せん。若しこの光明真言を誦持する法師のその身に吹きあてんに風きたって一切衆生類の身に触るれば皆悉く苦果を解脱して一佛地の界会に入り並びに禽獣類畜生の業を脱して皆悉く人天の果を証得せん。若し死者の霊あって悪道に堕せば道度の法を助教せよ。地獄餓鬼道に堕する者には戌亥の方に向かって四十九遍を誦せば餓鬼の苦を脱して極楽に生ぜん。畜生に堕するものには丑寅の方にむかって四十九遍を誦せば畜生の苦を脱れて極楽に生ぜん。阿修羅道に堕するものには阿修羅道の苦を脱れて極楽に生ぜん。人中楽趣に生せんと欲し天上に生せんと欲せば天を仰ぎ目を閉じて千遍を誦せば必ず天道に生ぜん。父母の霊をして極楽浄土に生ぜしめんとせば西方に向かって千遍を誦せよ、定んで極楽に生ぜん。是故に墓所を建立して真言をもって無量寿の梵字を書き副えて父母の墓所に安置せば必ずかの霊、無量無辺不可思議阿僧祇劫を経ると雖も悪道に堕せず。必ず極楽浄土の蓮華の中の宝座に往生して成仏する時に眉間より白毫の光明を放つがゆえに光明真言と名く。若し一切衆生あって一遍の光明真言を聞かば此の人無量億劫微細生死重罪を滅除して大三昧地を証得せん。況やまた、常に無量寿如来荷負して極楽浄土に生せしめ三十二相八十荘厳を具足し、速やかに正覚を成ぜしむ。若し一切の女人あって女身を厭い男身と成らんと欲しこの真言を誦持せば必ず女身を転じて男身を得ん。若し常に誦持せる女人は大梵天王となることを得ん。若し貌形醜陋なる女人この真言を誦持して一万遍を満てば必ず端正の貌を得て世間者人のために愛敬せられること疑いなし。若し世間に一切の仏子あって妄読妄誦の罪を脱んが為に必ずこの真言を誦せば妄誦の罪を脱れて如法清浄とならん。」

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